「今のような状況ではアベンジャーズが押しかけてきても観客は入らないでしょう」――。
新型コロナウイルスの感染が拡大している韓国のある映画関係者の嘆きだ。
同ウイルス感染拡大の影響で、韓国内の映画館は事実上の開店休業状態になっている。
映画振興委員会の集計によると、3日の全観客数は5万9895人で6万人を割り込み、16年ぶりの低水準となった。
配給会社は2〜3月に予定していた新作の公開を相次いで延期したが、焦りの色を隠せずにいる。
新型コロナウイルスの猛威がいつ収まるのか見当がつかない状況で公開日を決めることも、
公開をひたすら先延ばしすることもできないためだ。
3〜4月の公開を目標としていたが、いまだに公開日が確定していない作品は50本を超える。
既に公開を延期した作品も含まれる。今年の下半期または来年上半期の公開を検討している配給会社もある。
ある配給会社関係者は、今の状況で作品を公開しても損益分岐点を超えることができないことは明白だが、
繁忙期の5〜10月に延期することもできないと話す。
通常、閑散期の3〜4月に公開される映画は相対的に規模が小さく、繁忙期に公開される大作との競争は容易ではないという。
こうした見方は、新型コロナウイルスの感染拡大が収まっても、観客数が以前の水準に戻るまでには時間がかかるとの見通しも反映されている。
2015年の中東呼吸器症候群(MERS)流行時には、政府の終息宣言後も映画館の営業が正常化するまでに2カ月を要した。
新作映画の撮影日程にも支障が出ている。ある製作会社の関係者は
「万一、撮影期間中に新型コロナウイルスの感染者が発生したときは撮影自体が中止になる。
撮影を控えた映画の場合、状況を注視しながらクランクインを延期するという状況に置かれている」と説明した。
このため、来年上半期に韓国映画の「新作空白期」が訪れる可能性もあるとの見方も出ている。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/03/04/2020030480114.html