野党側「与党代表の『ママ・チャンス』で皇帝のような軍服務」
軍服務中の休暇未復帰疑惑が持ち上がっている秋美愛(チュ・ミエ)法相の息子ソ氏(27)が、2016年から18年まで21カ月にわたり韓国陸軍のKATUSA(在韓米軍部隊に配属された韓国軍兵士)で服務する間、計58日の休暇を取っていたことが判明した。当時、秋長官は「共に民主党」の代表だった。保守系最大野党「未来統合党」は1日「このうち19日間は『病暇(病気休暇)』を使いながらも、病院の診断書、軍医官の所見書などいかなる根拠記録も残っていなかった」とし「政権与党代表である『ママ・チャンス(権力者の母がくれた機会)』を使って『皇帝軍服務』を行ったのではないか」と追及した。
統合党の全珠恵(チョン・ジュへ)議員室によると、ソ氏は服務期間中に年暇(年次休暇)28日と特別休暇11日、病暇19日、合計して58日の休暇を取った。KATUSAは21カ月の服務で、定期休暇である年暇を28日使うことができる。このほか褒賞休暇や慰労休暇などの特別休暇が使える。ソ氏は、資格証取得・軍内部行事参加などの功績がある人物に限り10日以内で与えられる褒賞休暇を1回(4日)受け取っていた。困難な訓練に参加するなど疲労が甚だしい人物に与えられる慰労休暇は3回(計7日)使った。全珠恵議員は、これを「皇帝服務」と評した。
ところが、ソ氏が使った病暇(19日)に関する根拠記録が残っていないという疑惑が国会で持ち上がった。統合党のシン・ウォンシク議員は1日、国会国防委員会の全体会議で「2016−20年のKATUSA休暇記録全体を分析した結果、秋長官の息子の病暇記録は全く残っていない」とし「それだけでなく軍医官の所見書、病院の診断書、電算記録、休暇命令地など根拠資料もない」と指摘した。
これについて鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相は「一部の行政処理が正確ではなかった」とし「書類の上でそういうもの(根拠)が残っておらず、行政手続き上の誤りはあり得る」と答弁した。陸軍中将出身のシン議員は「秋長官の息子の休暇特別待遇論争は朝鮮王朝時代の『軍政紊乱(びんらん)』のデジャビュ」と語った。
一方、秋長官は1日、息子ソ氏の「軍休暇未復帰」疑惑に関連し、民主党代表時代に自分の「補佐官」だという人物が息子の部隊に電話をかけて休暇延長を要請したという疑惑を否定した。
1日、国会予算決算特別委員会で統合党の朴亨修(パク・ヒョンス)議員は「補佐官が(ソ氏の部隊に休暇延長を要請する)電話をしたのは事実で間違いないか」と質問した。これに対し秋長官は「そういう事実はない」と答弁した。さらに朴議員が「補佐官は電話をしなかったということか。それとも、電話はしたけれどそういう内容(休暇延長)は要請しなかったということか」と重ねて質問すると、秋長官は「どんな内容かを私が申し上げることはできない状況ではないだろうか」と答弁した。
これに関してシン・ウォンシク議員は1日、ソ氏が韓国陸軍のKATUSAで服務していた2017年6月23日に「連続休暇」を使う過程で、「秋議員の補佐官」と名乗る人物の介入があったという軍関係者の証言を公開した。しかしシン議員が公開した軍関係者の証言について、秋長官は「ファクトチェックがなされていない状態」だとした。「補佐官がよもやそういう私的なことを指示するだろうか」とも反論した。朴亨修議員が「補佐官が部隊関係者に電話をかけ、長官殿が補佐官にそれを指示したのであれば、職権乱用に該当する」と指摘すると、秋議員は「一般的に言えば間違いない。(しかし)そういう事実はない」と答弁した。
こうした中、シン議員によると、2017年6月に「秋議員の補佐官」からの電話を受けたという軍関係者のA氏は、当時の状況について「なぜ本人や両親が電話をせず、あえて補佐官が電話するのか奇妙だった」とする見解を明らかにした。A氏はシン議員側に電話をして「(国会議員)補佐官の役割は国会議員(補佐)の業務をすることなのに、これ(息子の休暇延長)は私生活じゃないか」という趣旨で語ったという。
ウォン・ソンウ記者 , ホ・ユジン記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/09/02/2020090280079.html
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2020/09/02 15:00
軍服務中の休暇未復帰疑惑が持ち上がっている秋美愛(チュ・ミエ)法相の息子ソ氏(27)が、2016年から18年まで21カ月にわたり韓国陸軍のKATUSA(在韓米軍部隊に配属された韓国軍兵士)で服務する間、計58日の休暇を取っていたことが判明した。当時、秋長官は「共に民主党」の代表だった。保守系最大野党「未来統合党」は1日「このうち19日間は『病暇(病気休暇)』を使いながらも、病院の診断書、軍医官の所見書などいかなる根拠記録も残っていなかった」とし「政権与党代表である『ママ・チャンス(権力者の母がくれた機会)』を使って『皇帝軍服務』を行ったのではないか」と追及した。
統合党の全珠恵(チョン・ジュへ)議員室によると、ソ氏は服務期間中に年暇(年次休暇)28日と特別休暇11日、病暇19日、合計して58日の休暇を取った。KATUSAは21カ月の服務で、定期休暇である年暇を28日使うことができる。このほか褒賞休暇や慰労休暇などの特別休暇が使える。ソ氏は、資格証取得・軍内部行事参加などの功績がある人物に限り10日以内で与えられる褒賞休暇を1回(4日)受け取っていた。困難な訓練に参加するなど疲労が甚だしい人物に与えられる慰労休暇は3回(計7日)使った。全珠恵議員は、これを「皇帝服務」と評した。
ところが、ソ氏が使った病暇(19日)に関する根拠記録が残っていないという疑惑が国会で持ち上がった。統合党のシン・ウォンシク議員は1日、国会国防委員会の全体会議で「2016−20年のKATUSA休暇記録全体を分析した結果、秋長官の息子の病暇記録は全く残っていない」とし「それだけでなく軍医官の所見書、病院の診断書、電算記録、休暇命令地など根拠資料もない」と指摘した。
これについて鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相は「一部の行政処理が正確ではなかった」とし「書類の上でそういうもの(根拠)が残っておらず、行政手続き上の誤りはあり得る」と答弁した。陸軍中将出身のシン議員は「秋長官の息子の休暇特別待遇論争は朝鮮王朝時代の『軍政紊乱(びんらん)』のデジャビュ」と語った。
一方、秋長官は1日、息子ソ氏の「軍休暇未復帰」疑惑に関連し、民主党代表時代に自分の「補佐官」だという人物が息子の部隊に電話をかけて休暇延長を要請したという疑惑を否定した。
1日、国会予算決算特別委員会で統合党の朴亨修(パク・ヒョンス)議員は「補佐官が(ソ氏の部隊に休暇延長を要請する)電話をしたのは事実で間違いないか」と質問した。これに対し秋長官は「そういう事実はない」と答弁した。さらに朴議員が「補佐官は電話をしなかったということか。それとも、電話はしたけれどそういう内容(休暇延長)は要請しなかったということか」と重ねて質問すると、秋長官は「どんな内容かを私が申し上げることはできない状況ではないだろうか」と答弁した。
これに関してシン・ウォンシク議員は1日、ソ氏が韓国陸軍のKATUSAで服務していた2017年6月23日に「連続休暇」を使う過程で、「秋議員の補佐官」と名乗る人物の介入があったという軍関係者の証言を公開した。しかしシン議員が公開した軍関係者の証言について、秋長官は「ファクトチェックがなされていない状態」だとした。「補佐官がよもやそういう私的なことを指示するだろうか」とも反論した。朴亨修議員が「補佐官が部隊関係者に電話をかけ、長官殿が補佐官にそれを指示したのであれば、職権乱用に該当する」と指摘すると、秋議員は「一般的に言えば間違いない。(しかし)そういう事実はない」と答弁した。
こうした中、シン議員によると、2017年6月に「秋議員の補佐官」からの電話を受けたという軍関係者のA氏は、当時の状況について「なぜ本人や両親が電話をせず、あえて補佐官が電話するのか奇妙だった」とする見解を明らかにした。A氏はシン議員側に電話をして「(国会議員)補佐官の役割は国会議員(補佐)の業務をすることなのに、これ(息子の休暇延長)は私生活じゃないか」という趣旨で語ったという。
ウォン・ソンウ記者 , ホ・ユジン記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/09/02/2020090280079.html
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2020/09/02 15:00