カリフォルニア州の元上院議員は、中国共産党(中共)の影響力に対する懸念と中国の人権擁護を主張しただけで、当局から「テロリスト」に指定されたと述べた。
ジョエル・アンダーソン氏はサンディエゴ郡監督委員会委員で、以前はカリフォルニア州上院・下院議員を務めた。このたび、大紀元の動画コンテンツ「EpochTV」の番組「カリフォルニア・インサイダー(California Insider)」に出演した際、中国の法輪功の記念日を認める認定書を発行した後、中国への入国を禁止されたと明らかにした。
アンダーソン氏は中国政府から6ページの書簡を受け取り、自身が「テロリスト」指定されていることを知ったという。「私が中国に行けば逮捕され、刑罰を受けるそうだ」と語った。
中国共産党による法輪功学習者への迫害について知るアンダーソン氏は、米国市民から、本土にいる母親が米国にいる自身の信仰を理由に逮捕されたとの陳情を受けたことがある。
さらに、中国共産党による法輪功学習者への臓器強制摘出問題を知らされ、ショックを受けたという。「医療ツアー参加者のために、家畜のように収穫されている」と表現した。
「(中国では)腎臓や肺など、好きな臓器を注文すれば、すぐさま移植手術を受けられる…」と同氏は述べた。 全米腎臓財団によると、腎臓移植を必要とする患者の平均待ち時間は、米国では3年から5年だ。しかし、中国本土では数日以内に手術を受けられると、10数年余りかけて中国国内の臓器移植問題の独自調査を行う「法輪功迫害追跡調査国際組織(略称:追査国際、WOIPFG)」は指摘する。
アンダーソン氏は2017年、中国本土の法輪功学習者の支援を表明する法案を提出した。その直後、サンフランシスコの中国領事館は議員たちに手紙を送った。法輪功を糾弾する内容だった。さらに、アンダーソン氏の提出した法案は 「カリフォルニア州と中国の協力関係を深く傷つけ、州の中国人と広大な中国コミュニティの気持ちを深く傷つけるものだ」と主張した。
この手紙を受け取った後、決議案の共同執筆者を含め、多くの議員が決議案の支持を取り下げた。しかし、同年9月に通過した。「中国政府が私たちの州にこれほどの影響力を持っているとは思わなかった」とアンダーソン氏は語った。
アンダーソン氏は、中国政権が経済や政治に関して社会に大きな影響を及ぼす都市にしか興味を示さないため、多くの住民や地方レベルの政治家は、カリフォルニアにおける中国共産党の影響力をはっきりと認識しているわけでないと述べた。「サンフランシコの中国領事館の影響力は強力だ。よく知られている」と同氏は付け加えた。
アンダーソン氏は米国人に対して、議員に手紙を出し、信仰者への集団虐殺を止めるよう中国共産党に求めることを勧めている。「州や議会が立ち上がり、政策に一貫性を持たせ、テキサス州と同じ基準で中国の課題を注視するべきだ」と同氏は付け加えた。
(翻訳編集・武田綾香)
大紀元 https://www.epochtimes.jp/2021/10/80675.html