韓国で「ペットブーム」が起きている事情
新しく新年を迎えた2023年であるが、先月、クリスマスを前にソウルで「クリスマスソウルペットショー」が開催された。ペット関連のビジネスやサービスの見本市であり、3日間の開催には多くの人が足を運んだ。
今、韓国では空前のペットブームであり、その勢いはとどまる様子がない。韓国ではペットのことを「伴侶動物」と呼び、「家族と同等」という意味合いで位置づけられている。
2010年以降、ペットブームが急速に広まり前述の「伴侶動物」という言葉をよく耳にするようになった。2022年現在では「伴侶動物」を飼っている世帯は1500万世帯にのぼると言われている。
かつての韓国といえば、犬を飼っている家はあってもお世辞にも「可愛がられている」という様子はなく、屋外で鎖につながれてエサを与えられているような風景をよく見た。
また、韓国と言えば滋養強壮のための犬肉を使った「補身湯(ポシンタン)」という料理が有名であることからも、過去にはその「犬肉文化」をめぐって国内外で度々、論争も起こってきた。
YouTubeでも!
現在でも「補身湯」の食堂は存在するものの、やはり、その数は僅かであり、若い世代ほど「補身湯」に対する抵抗も強くもはや「犬肉文化」は衰退しており、これもやはり時代の流れといえるだろう。
現に、筆者の周辺でも何かしらペットを飼っているという友人、知人が実に多い。
定番の犬や猫に限らず、熱帯魚であったり、鳥やウサギ、ハムスターといった小動物に至るまで実に様々だ。また、SNSでもこうしたペットの動画やYouTubeで飼い犬の日常生活を紹介するチャンネルが人気であったりと現在のペットブームを反映しているといえる。
また、街中でもマート(大型スーパー)の一角には熱帯魚や小動物が売られているコーナーがあったり、街中でも犬猫以外の動物を専門とするペットショップや、ペット用品店、動物カフェといった店舗も目立つようになった。
さらに、犬や猫を同伴して飲食できるレストランやカフェ、宿泊施設、さらに天命を全うした伴侶動物の葬儀場や墓地といった施設までも増加傾向にある。また、こうしたブームを受けて、近年ではトレーナーやトリマー、動物看護や介護、ペットビジネスの専門家を育成する「伴侶動物」に関連した学科を設置する大学もあり、ペット市場は韓国において存在感を増し続けている。
じつは「世界最下位」になっていた韓国…!
こうしたブームの背景には、韓国の現状である「少子高齢化」が決して無関係ではない。
それは、「子どもに『兄弟がほしい』とせがまれたので、兄弟代わりに犬を飼うことにした」という子育て世代や、「話し相手、家族として」と一人暮らしの高齢者が伴侶動物を飼うケースが多いということである。
また、過去3年は新型コロナによる行動規制など社会的な混乱も続き、自宅での滞在時間が増えたことから「癒し」を求めて伴侶動物が増えたという事情もある。
2023年に、韓国では一人当たりGDPで日本を超えるとして「先進国になった」「日本を超えた」と話題になっているが、じつは人口減少のレベルはすさまじいものがある。合計特殊出生率で見ると2021年には0.81で“世界最下位”を記録し、ここから一気に人口減少が加速するシナリオが見込まれる。
ペットブームはそんな“韓国の暗い未来”を映す予兆ともとらえることができ、「日本を超えた」などと喜んでいる場合ではないのだ。
さらに連載記事『韓国が「先進国だって…?」と、国際社会から“総スカン”…! まさか「日本から盗んだ仏像」を返さない騒動の“ひどすぎる中身”…! 』では、そんな韓国で巻き起こっている“ヤバい騒動”についてレポートしよう。
田中 美蘭(ライター) 1/26(木) 7:33配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/5308728308d6572365b9fe7fefbe9243734ca08b
新しく新年を迎えた2023年であるが、先月、クリスマスを前にソウルで「クリスマスソウルペットショー」が開催された。ペット関連のビジネスやサービスの見本市であり、3日間の開催には多くの人が足を運んだ。
今、韓国では空前のペットブームであり、その勢いはとどまる様子がない。韓国ではペットのことを「伴侶動物」と呼び、「家族と同等」という意味合いで位置づけられている。
2010年以降、ペットブームが急速に広まり前述の「伴侶動物」という言葉をよく耳にするようになった。2022年現在では「伴侶動物」を飼っている世帯は1500万世帯にのぼると言われている。
かつての韓国といえば、犬を飼っている家はあってもお世辞にも「可愛がられている」という様子はなく、屋外で鎖につながれてエサを与えられているような風景をよく見た。
また、韓国と言えば滋養強壮のための犬肉を使った「補身湯(ポシンタン)」という料理が有名であることからも、過去にはその「犬肉文化」をめぐって国内外で度々、論争も起こってきた。
YouTubeでも!
現在でも「補身湯」の食堂は存在するものの、やはり、その数は僅かであり、若い世代ほど「補身湯」に対する抵抗も強くもはや「犬肉文化」は衰退しており、これもやはり時代の流れといえるだろう。
現に、筆者の周辺でも何かしらペットを飼っているという友人、知人が実に多い。
定番の犬や猫に限らず、熱帯魚であったり、鳥やウサギ、ハムスターといった小動物に至るまで実に様々だ。また、SNSでもこうしたペットの動画やYouTubeで飼い犬の日常生活を紹介するチャンネルが人気であったりと現在のペットブームを反映しているといえる。
また、街中でもマート(大型スーパー)の一角には熱帯魚や小動物が売られているコーナーがあったり、街中でも犬猫以外の動物を専門とするペットショップや、ペット用品店、動物カフェといった店舗も目立つようになった。
さらに、犬や猫を同伴して飲食できるレストランやカフェ、宿泊施設、さらに天命を全うした伴侶動物の葬儀場や墓地といった施設までも増加傾向にある。また、こうしたブームを受けて、近年ではトレーナーやトリマー、動物看護や介護、ペットビジネスの専門家を育成する「伴侶動物」に関連した学科を設置する大学もあり、ペット市場は韓国において存在感を増し続けている。
じつは「世界最下位」になっていた韓国…!
こうしたブームの背景には、韓国の現状である「少子高齢化」が決して無関係ではない。
それは、「子どもに『兄弟がほしい』とせがまれたので、兄弟代わりに犬を飼うことにした」という子育て世代や、「話し相手、家族として」と一人暮らしの高齢者が伴侶動物を飼うケースが多いということである。
また、過去3年は新型コロナによる行動規制など社会的な混乱も続き、自宅での滞在時間が増えたことから「癒し」を求めて伴侶動物が増えたという事情もある。
2023年に、韓国では一人当たりGDPで日本を超えるとして「先進国になった」「日本を超えた」と話題になっているが、じつは人口減少のレベルはすさまじいものがある。合計特殊出生率で見ると2021年には0.81で“世界最下位”を記録し、ここから一気に人口減少が加速するシナリオが見込まれる。
ペットブームはそんな“韓国の暗い未来”を映す予兆ともとらえることができ、「日本を超えた」などと喜んでいる場合ではないのだ。
さらに連載記事『韓国が「先進国だって…?」と、国際社会から“総スカン”…! まさか「日本から盗んだ仏像」を返さない騒動の“ひどすぎる中身”…! 』では、そんな韓国で巻き起こっている“ヤバい騒動”についてレポートしよう。
田中 美蘭(ライター) 1/26(木) 7:33配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/5308728308d6572365b9fe7fefbe9243734ca08b