【パリ=北松円香】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は27日、新型コロナウイルスを原因とした死亡例が急増しており、直近では世界全体の死者数の「半分以上が中国からの」報告だったと明らかにした。この日開催した新型コロナに関する緊急委員会の冒頭で話した。
テドロス氏は、2022年10月の前回の緊急委開催時に1週間で1万人を下回っていた死者数が同年12月上旬から増え始め「先週は4万近い死亡例が報告された」と述べた。「中国の新型コロナ対策の解除が死者数の急増につながっている」という。
過去8週間の累計死者は17万人を超えたが「実際の人数は確実にもっと多い」との見方も示した。
27日の緊急委では、新型コロナを巡る「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」宣言の解除に必要な条件について議論したとみられている。
日経新聞 2023年1月28日 2:39 (2023年1月28日 10:33更新)
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