・自由陣営の危機理解できぬ「日本のネトウヨ」の知的レベル
「韓国の自由主義体制が危うい」と書くと、日本のネットには「韓国なんて潰れてしまえばいい」
「韓国が赤化したら、対馬(長崎県)を最前線にすればいいだけ」といったコメントがあふれる。
これが「日本のネトウヨ」の知的レベルなのか。
こうした「ネトウヨ」勢力と、「石破茂・自虐史観内閣」がある日、奇妙なかたちで野合したら…冗談ではない。
真剣に考えなくてはならない。
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権は、もうボロボロだ。支持率は20%あるかどうか。
与党支持率も30%前後。最大野党「民主党」は40%近い。第2野党の「祖国」は10%弱。
2極対決になれば「祖国」票は「民主党」に流れる。
与党30%対野党50%―これが現下の韓国の政治状況と見るべきだ。
こんな状況にありながら、保守陣営は大統領室×与党執行部の泥仕合が激化する一方だ。
争いの局面はさまざまあれ、本当の争点は尹大統領の夫人である金建希(キム・ゴンヒ)氏の「扱い」の一点だ。
夫人は、野党の標的になっていることへの自覚がないのか。自ら「新材料」を振りまいている。
曺国(チョ・グク)「祖国」党首が「赤いタマネギ男」なら、金建希氏は「白いラッキョウ女」だ。
経歴詐称、盗作論文、株価操作、高級バッグの受領、与党の公認手続きへの介入、
大統領室の建物改造をコネ企業が随意契約で受注した問題…次から次へ出てくる。
尹大統領が夫人を〝野放し〟にしているのは、ただの〝かかあ天下〟だけなのか。いや、ポルノチックな推理はやめておこう。
与党の韓東勲(ハン・ドンフン)代表は明言こそしていないが、「大統領夫人は国民の前でひれ伏して謝罪すべきだ」とする立場だ。
最近は、大統領室にいたスタッフが「韓東勲をたたけば、夫人が喜ぶ」と左翼メディアに嗾(けしか)けた録音が明るみに出た。
このスタッフは政府管掌機関の常勤監査役に天下り栄転した。
左翼紙ハンギョレ(10月4日)が「夫人問題を解決しない限り、この政権に未来はない」とすごめば、保守系の韓国経済新聞(10月6日)
も「大統領と与党代表の不和、いま解けなければ共倒れ」と警鐘を鳴らした。
しかし、尹大統領は、あえて韓氏を排除して、与党役員と宴会を開いた。大人げないと言うよりも、
まるで「どうぞ、次は左翼政権で」と手招きするようなものだ。
尹大統領に「韓国は世界の自由陣営の砦(とりで)」という自覚があるのかどうか。
石破〝自虐史観〟内閣は、尹政権にも、(任期が続いていたなら)次の左翼政権にも〝ドップリ〟となりかねない。
韓国の「整形美女による傾国」―その後の「半島オール赤化」を予測したら、これは世界の自由陣営の危機だ。
(ジャーナリスト・室谷克実)
2024.10/11 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241011-LVMGFECECJNELNT6ULIHWWTUPA/