マニラ空港入国審査官がスト実施。入国審査に長い行列
空の玄関口のマニラ空港でこのほど、残業手当が支払われていないことから、入国管理局の入国審査官がストライキを実施し、入国審査前で搭乗客が長い行列をつくり問題となっている。残業手当は昨年11月から支払われておらず、日を追ってスト参加者は増加。1日には入国審査官20人がストを実施し、乗客から苦情も寄せられている。
入管職員協会のロビン代表によると、ストは2月中旬から深刻化。予算管理省が今週初めに残業手当の支払いを約束したが、支払わなかったため、スト参加者が拡大した。残業手当を支払われていない入管職員は2千人にも上るという。
手当未払いの状態は昨年11月から続いており、原因は通常の手続きよりも早い処理を行うエクスプレスレーンの特別手数料の国庫返還。エクスプレスレーンでは、特別手数料を利用者から徴収、税収は入管職員の給料支払いに充てられてきたが、政府の予算支出計画で手数料の国庫返還が決まり、給料支払いに充てる資金が不足したからという。
ジョクノ予算管理長官は2月に発表した声明で、政府予算からの残業手当の支払いを約束。一方で「残業手当を受給する権利は理解するが、空港に大きな混乱を招いてまで権利を主張するべきでない」とし、ストを批判した。
ロビン代表は「入管職員の基本給は低く、残業手当未払いの状態では通勤費や食費に困る職員もいる。残業代の早急な支払いを求める」と主張した。 (冨田すみれ子)
まにら新聞
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