http://www.afpbb.com/articles/-/3126771?act=all
【4月28日 時事通信社】国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」などの医療支援組織は28日、東京都内の日本記者クラブで会見し、紛争下の各国で病院への攻撃が続いているとして、事態を阻止するための国際的な取り組みを訴えた。アフガニスタン北部クンドゥズで2015年、病院を米軍が空爆し、多数が死傷したが、病院攻撃はその後もやんでいない。MSF日本の加藤寛幸会長は「病院への攻撃を日常化させてはいけない」と強調した。
加藤会長は「シリア、中央アフリカ、スーダン、ウクライナ、イエメンで病院が空爆され、略奪され、ベッドで撃たれた患者もいる」と指摘。病院は中立地帯という認識が失われつつある現状に強い危機感を表明した。
「世界の医療団(MDM)日本」の畔柳奈緒事務局長も「(攻撃した側は)『偶然だ』『誤爆だ』と言うが、数が多過ぎる。なぜなのか中立で透明性のある調査が必要だ」と主張。MSFはクンドゥズの空爆について、ジュネーブ条約違反を調べる「国際事実調査委員会(IHFFC=本部ベルン)」の独立した調査を求めているが、米、アフガン両国の反対で実現していない。
病院への攻撃が増えている背景には、政治信条や宗教、人種に関係なく患者を助ける国際医療支援団体が「敵の支援集団」と見なされがちなことがある。武装勢力が病院を盾にして攻撃を仕掛け、報復攻撃が病院に向かうこともある。さらに、クンドゥズの事件後、米国が病院攻撃を非難できなくなったとも指摘される。
しかし、加藤会長は「どんな理由であれ、病院が攻撃され失われる命があってはならない」と強調。世界的に問題への関心を高めることで、現状を変えられると訴えている。(c)時事通信社
2017/04/28 18:44(アフガニスタン)
【4月28日 時事通信社】国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」などの医療支援組織は28日、東京都内の日本記者クラブで会見し、紛争下の各国で病院への攻撃が続いているとして、事態を阻止するための国際的な取り組みを訴えた。アフガニスタン北部クンドゥズで2015年、病院を米軍が空爆し、多数が死傷したが、病院攻撃はその後もやんでいない。MSF日本の加藤寛幸会長は「病院への攻撃を日常化させてはいけない」と強調した。
加藤会長は「シリア、中央アフリカ、スーダン、ウクライナ、イエメンで病院が空爆され、略奪され、ベッドで撃たれた患者もいる」と指摘。病院は中立地帯という認識が失われつつある現状に強い危機感を表明した。
「世界の医療団(MDM)日本」の畔柳奈緒事務局長も「(攻撃した側は)『偶然だ』『誤爆だ』と言うが、数が多過ぎる。なぜなのか中立で透明性のある調査が必要だ」と主張。MSFはクンドゥズの空爆について、ジュネーブ条約違反を調べる「国際事実調査委員会(IHFFC=本部ベルン)」の独立した調査を求めているが、米、アフガン両国の反対で実現していない。
病院への攻撃が増えている背景には、政治信条や宗教、人種に関係なく患者を助ける国際医療支援団体が「敵の支援集団」と見なされがちなことがある。武装勢力が病院を盾にして攻撃を仕掛け、報復攻撃が病院に向かうこともある。さらに、クンドゥズの事件後、米国が病院攻撃を非難できなくなったとも指摘される。
しかし、加藤会長は「どんな理由であれ、病院が攻撃され失われる命があってはならない」と強調。世界的に問題への関心を高めることで、現状を変えられると訴えている。(c)時事通信社
2017/04/28 18:44(アフガニスタン)