8世紀後半の中東で描かれたオーロラとみられる絵が見つかったと、京都大などの研究チームが明らかにした。
現在のトルコ南東部で暮らしていた修行者が書いた年代記の余白に、オーロラが横向きに描かれていた。オーロラの絵としては世界最古の可能性があるという。
京大の磯部洋明准教授(宇宙物理学)や大阪大の大学院生・早川尚志さん(東洋史)らのチームが世界の文献から過去のオーロラを調べる中で見つけた。
描かれていたのはバチカン市国の図書館が保管している「ズークニーン年代記」という書物。トルコ南東部の街ディヤルバクルの近くにあった修道院の修行者が、日々の出来事をシリア語で書き留めていた。771〜72年にかけての出来事として、「東西の端から北の空いっぱいに、血のような赤、緑、黒、黄の杖つえが下から上に立ち上がった」「それは70通りに形を変えた」などと、オーロラの特徴によく似た記述があり、その横の余白に、並べた線で描写されていた。
2017年06月27日 14時44分 読売新聞
http://sp.yomiuri.co.jp/science/20170627-OYT1T50076.html?from=ytop_main3
縦じまのオーロラ(スウェーデンで撮影。海老原祐輔・京大准教授提供