アライグマ、県内で繁殖か 多数の生息情報−熊本のニュース│ くまにちコム
http://kumanichi.com/news/local/main/20170728003.xhtml
2017年07月28日
農作物を食い荒らす特定外来生物アライグマの生息拡大を示す情報が、県内で相次いでいる。6月には宇城市で幼獣が捕獲され、繁殖している可能性も出てきた。専門家は「増えて被害が広がってからでは遅い。県や市町村は対策を急ぐべきだ」と警告している。
県自然保護課によると、これまでに県内では捕獲や交通事故による死骸の確認、撮影など19件(9市町)の生息情報があった。特徴的なのは、荒尾市や山鹿市など県北部と、宇城市や御船町など県央部の2エリアに分かれることだという。
森林総合研究所九州支所の安田雅俊・森林動物研究グループ長(48)は、県北部のアライグマは熊本県より先に繁殖していた福岡、大分両県から侵入してきたと分析。一方、県央部は「緑川周辺などに捨てられたものが独自に繁殖しているのではないか」とみる。
緑川周辺での繁殖を裏付けるのが、6月9日に宇城市松橋町で地元農家が捕まえた幼獣だ。メロンのビニールハウスの中で弱っていたという。体長30センチ弱、体重540グラムで、生後1カ月ほどとみられる。同19日には、熊本市南区野田の加勢川と緑川に挟まれた場所で、足跡も見つかっている。
県と関係市町村の担当者らは5月、「県アライグマ情報共有ネットワーク」を設立した。今後、情報共有と対策の連携に努めるという。
安田さんは「農業や生態系を守るためには、県と市町村、専門家と住民が一体となって早く手を打たなければならない。後手に回れば費用も時間もかかってしまう。対策費の早急な予算化が必要だ」と強調。目撃した場合、市町村などへの情報提供も呼び掛けている。(久間孝志)
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2017年07月28日
農作物を食い荒らす特定外来生物アライグマの生息拡大を示す情報が、県内で相次いでいる。6月には宇城市で幼獣が捕獲され、繁殖している可能性も出てきた。専門家は「増えて被害が広がってからでは遅い。県や市町村は対策を急ぐべきだ」と警告している。
県自然保護課によると、これまでに県内では捕獲や交通事故による死骸の確認、撮影など19件(9市町)の生息情報があった。特徴的なのは、荒尾市や山鹿市など県北部と、宇城市や御船町など県央部の2エリアに分かれることだという。
森林総合研究所九州支所の安田雅俊・森林動物研究グループ長(48)は、県北部のアライグマは熊本県より先に繁殖していた福岡、大分両県から侵入してきたと分析。一方、県央部は「緑川周辺などに捨てられたものが独自に繁殖しているのではないか」とみる。
緑川周辺での繁殖を裏付けるのが、6月9日に宇城市松橋町で地元農家が捕まえた幼獣だ。メロンのビニールハウスの中で弱っていたという。体長30センチ弱、体重540グラムで、生後1カ月ほどとみられる。同19日には、熊本市南区野田の加勢川と緑川に挟まれた場所で、足跡も見つかっている。
県と関係市町村の担当者らは5月、「県アライグマ情報共有ネットワーク」を設立した。今後、情報共有と対策の連携に努めるという。
安田さんは「農業や生態系を守るためには、県と市町村、専門家と住民が一体となって早く手を打たなければならない。後手に回れば費用も時間もかかってしまう。対策費の早急な予算化が必要だ」と強調。目撃した場合、市町村などへの情報提供も呼び掛けている。(久間孝志)