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12月3日 5時53分
アメリカのトランプ大統領は、いわゆるロシア疑惑をめぐる一連の捜査で元側近が訴追されたことについて「共謀は絶対にない」と述べて、改めて、当時のみずからの陣営とロシアとの共謀はなかったと主張しました。
去年のアメリカ大統領選挙に干渉した疑いがあるロシアと、トランプ陣営との間で共謀があったのかなどを捜査しているモラー特別検察官は、トランプ大統領の側近だったフリン前大統領補佐官が、政権発足前の去年12月に行ったロシアの駐米大使との会談について、FBI=連邦捜査局に虚偽の説明をしたとして訴追しました。
フリン氏は事実関係を認め、捜査に協力する見返りに刑を軽くする司法取引に応じていて、トランプ大統領は2日、ホワイトハウスで記者団から「フリン氏が特別検察官に何を話すか心配しているか」と問われると、「そんなことはない」と答えました。そのうえで、「はっきりしたのは、共謀はなかったということだ。共謀は絶対になかった」と強調し、当時のトランプ陣営とロシアとの共謀はなかったと改めて主張しました。
さらに、トランプ大統領は、みずからのツイッターに「フリン氏は副大統領とFBIにうそをついたのでクビにせざるをえなかった。政権移行に伴う彼の行動は合法的だっただけに残念だ。何も隠すことはなかった」などと書き込み、フリン氏が虚偽の説明をしたことが問題で、トランプ陣営の行動に違法性はなかったとの考えを示しました。
ただ、当時、フリン氏と、トランプ大統領の娘婿のクシュナー上級顧問との間で密接なやり取りがあったとも伝えられていて、陣営の内情を知るフリン氏が捜査に協力することで、今後、捜査の手が政権中枢にまで及ぶのかが焦点となります。