>>27 亀レスだが。
そのパイロットさんも今はたぶん納得してると思う。
昔は上がった戦闘機2機で戦うものだったが、今は空での戦いが陸海空の総合戦。
機動性について。
運動性が高い 素早い
機動性が高い すばしっこい
つまり素早さ×スタミナが機動性。
スタミナって要は回復力だろ?
パワーと重量で決まるんじゃね?
重量が5割増しでもエンジン2個にすりゃ余裕でスタミナ上がるんじゃね?
違います。逆に疲れやすくなるんです。
戦闘機のパワーウェイトレシオは重量の7倍をパワーで割らないと妥当な数値にはなりません。
なぜ7倍重量か。勝負が7G旋回だからです。
30トンの戦闘機が7G旋回するとき、遠心力は210トンにもなります。
遠心力と釣り合う求心力がなければ旋回は続けられません。いや、一瞬たりとも7Gでは曲げられません。
エンジンパワーで回る?冗談じゃない。エンジンはだいたい15トンですよ。全然足りません。
エンジンを2つに増やしたって30トンです。全然足りません。
じゃあ旋回に必要な210トンはどこから出てくるか。主翼です。
つまり地上で垂れてるあの主翼は7G旋回のとき普段の7倍も重くなってる胴体を釣り上げてちぎれそうになるだけでなく、
吹きつける風を受けて片翼あたり105トンもの力に変え続けるのです。
これは、ものすごい空気抵抗になります。
ここではじめて、急激に失われていくスピードをどれだけ早く回復できるかって話になります。
ひとつは急降下です。降下すればスピードは回復しはじめます。敵もですが。
もうひとつはエンジンパワーです。これはパワー有利です。
やっぱりエンジンパワー役にたつじゃん!
違います。その前に、7G旋回で下がるスピードがぜんぜん違うのです。
つまり先にホイミを使うのは重いほうなのです。必ずです。
F15とF16とで模擬戦をやると、なかなかF15は勝てない理由はこれ。
同じエンジンを2つ積み、5割重たいF15が圧倒的に不利だということです。
F35がすごいのは7G旋回する必要そのものが殆どない点です。
背後についた敵にミサイルが宙返りして当たるのに、わざわざ機体ごと向きを変える必要がないんです。