14日、メダル授与式で涙を流すキム・ブタン
平昌冬季五輪ショートトラック女子500メートル決勝で韓国選手が失格したことに絡み、SNS上で殺害予告を受けたカナダのキム・ブタン選手(23)が、「身の危険を感じ本当に怖かった」と当時の心境を吐露した。24日付のカナダ紙、トロント・スター(電子版)などが伝えた。
13日の競技では、2位でゴールした韓国の崔●(=王へんに民)禎(チェ・ミンジョン)選手=(20)=がブタン選手と接触。違反行為とみなされ失格となり、ブタン選手が繰り上げで銅メダルを獲得した。
これに韓国の一部ネットユーザーが猛反発し、殺害予告を含む中傷投稿を、ブタン選手の写真共有アプリ「インスタグラム」などに大量投稿して“炎上”させた。
「身の危険を感じ本当に怖かった」と振り返ったブタン選手だが、今大会では銀1、銅2のメダルを獲得した。
ブタン選手は「周囲のみんなが『心配しなくていい』と言ってくれたので競技に集中できた」「多くの感情があり、恐怖と怒り、うれしさが交じった気持ちだった」などと述べた。
25日の閉会式を前に、ブタン選手にこっそり、“朗報”が届けられていた。閉会式でカナダ国旗を手に選手団を先導する旗手に選ばれたのだ。
「ちょっと泣いちゃった。団長からは誰にも言わずにいるように言われたので、大変だったわ。本当に興奮したわ。旗手に値する選手はほかにもたくさんいるのに」
ブタン選手は24日から休止していた自身のSNSを再開。ツイッター上で、「閉会式のカナダ選手団旗手に選ばれるなんて本当に光栄です」と喜びをつづった。(五輪速報班)
2018.2.25 14:38
産経ニュース
http://www.sankei.com/pyeongchang2018/news/180225/pye1802250034-n1.html