温泉に入る習慣がある野生のニホンザルは、春よりも冬に長い時間、入浴する傾向があり、温泉に入ることでストレスが解消されている可能性があるとする研究結果を、京都大学のグループが発表しました。
京都大学霊長類研究所のラファエラ・サユリ・タケシタ研究員などのグループは、野生のニホンザルが温泉に入ることで知られる長野県山ノ内町の「地獄谷野猿公苑」で12匹の行動を観察しました。
その結果、春よりも冬に、長い時間、温泉に入る傾向が確認されたということです。
また、冬の時期にふんを採取して、ストレスを感じているときに多く含まれる「グルココルチコイド」というホルモンの濃度を調べたところ、入浴する様子が観察された週は、観察されなかった週と比べて、濃度が平均でおよそ20%低くなっていたということです。研究グループは、温泉に入ることでストレスが解消されている可能性があるとしています。
タケシタ研究員は「入浴がサルの健康や繁殖にも影響することが考えられ、今後、入浴前後の体調の変化などについても詳しく調べたい」と話しています。
4月4日 4時13分
NHK NEWS WEB
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