17年度の企業倒産は8367件 27年ぶり低水準 東京商工リサーチ
2018/4/9 13:30
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL09HPR_Z00C18A4000000/
民間調査会社の東京商工リサーチが9日発表した2017年度の全国企業倒産件数は、16年比0.16%減の8367件だった。前年を下回ったのは9年連続で、年度の倒産件数では1990年度(7157件)以来、27年ぶりの低水準だった。景気回復に加え、金融機関の積極的な融資姿勢による中小企業の資金繰りの改善が倒産減につながった。
産業別では全10業種の内、7業種で前年度を下回った。建設業が前年度比2.0%減の1548件、小売業が同2.6%減の1121件、製造業が同6.9%減の1037件と、それぞれ9年連続で前年度を下回った。卸売業と運輸業も5年連続で前年度を下回った。
一方、負債総額は前年度比58%増の3兆837億円と5年ぶりに3兆円を上回った。製造業では戦後最大規模となったタカタの経営破綻が影響した。ただ、負債額が1億円未満の倒産が6256件と全体の7割強を占めるなど、大半は小規模倒産だった。
同時に発表した3月の倒産件数は、前年同月比0.38%増の789件だった。負債総額は1326億円と同20.46%減少した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕