西日本新聞
2018年06月18日 06時00分
https://www.nishinippon.co.jp/sp/nnp/oita/article/425431/
安心院産の木材がふんだんに使用されることになっている市安心院地域複合支所の新庁舎内部
宇佐市安心院支所の新庁舎本体工事を、地元建設会社2社による企業体が5月、8億3160万円(税込み)で落札した。昨年2回にわたり入札不調に終わっていたが、予定価格を1億円以上上積みし同月25日に行われた一般競争入札でようやく落札にこぎ着けた。
落札率は99・79%。全国市民オンブズマン連絡会議は、落札率95%以上を「談合の疑いがきわめて強い」と指摘するが、市は「入札は適正だった」としている。
関係者によると、入札不調に対し地元建設業者からは「今の予定価格では参加は難しい」との声が上がっていた。市は人件費や資材費などの単価を見直し、本体工事だけで当初より約1億2千万円上積みし、予定価格約8億3300万円で3回目の入札を実施。4企業体が参加申請し2企業体が応札したという。
市によると、他にも機械設備工事が約1億8680万円(落札率95・94%)、電気設備工事が約1億5140万円(同95・92%)だった。ともに予定価格を計約700万円上積みしている。市は12日、契約議案を6月定例議会に提案した。
予定価格の大幅な見直しについて市は「県の建築工事標準単価表などを参考に算出している。東京五輪需要などで単価は高騰傾向にあり、予定価格の上昇はやむを得ない」とする。一方、高い落札率については「一般競争入札であり、公平性や競争性は担保されている」と説明している。
完成から40年以上たつ現庁舎は、老朽化や2009年の耐震診断で震度6で倒壊する恐れが指摘された。このため市は14年、住民らも参加する建設懇話会を設置し、新庁舎の基本構想などを練ってきた。
計画では、木造一部鉄筋コンクリート2階建てで延べ床面積は約3千平方メートル。地元産材をふんだんに使った「木の香りのする複合施設」をコンセプトに、支所機能をはじめ、公民館や交流拠点の機能も併せ持つ。永田雅春支所長は「新たなランドマークとして住民の期待は大きい。議会の議決を得て早期に着工し、来年度中の完成を目指したい」と話した。
=2018/06/18付 西日本新聞朝刊=
2018年06月18日 06時00分
https://www.nishinippon.co.jp/sp/nnp/oita/article/425431/
安心院産の木材がふんだんに使用されることになっている市安心院地域複合支所の新庁舎内部
宇佐市安心院支所の新庁舎本体工事を、地元建設会社2社による企業体が5月、8億3160万円(税込み)で落札した。昨年2回にわたり入札不調に終わっていたが、予定価格を1億円以上上積みし同月25日に行われた一般競争入札でようやく落札にこぎ着けた。
落札率は99・79%。全国市民オンブズマン連絡会議は、落札率95%以上を「談合の疑いがきわめて強い」と指摘するが、市は「入札は適正だった」としている。
関係者によると、入札不調に対し地元建設業者からは「今の予定価格では参加は難しい」との声が上がっていた。市は人件費や資材費などの単価を見直し、本体工事だけで当初より約1億2千万円上積みし、予定価格約8億3300万円で3回目の入札を実施。4企業体が参加申請し2企業体が応札したという。
市によると、他にも機械設備工事が約1億8680万円(落札率95・94%)、電気設備工事が約1億5140万円(同95・92%)だった。ともに予定価格を計約700万円上積みしている。市は12日、契約議案を6月定例議会に提案した。
予定価格の大幅な見直しについて市は「県の建築工事標準単価表などを参考に算出している。東京五輪需要などで単価は高騰傾向にあり、予定価格の上昇はやむを得ない」とする。一方、高い落札率については「一般競争入札であり、公平性や競争性は担保されている」と説明している。
完成から40年以上たつ現庁舎は、老朽化や2009年の耐震診断で震度6で倒壊する恐れが指摘された。このため市は14年、住民らも参加する建設懇話会を設置し、新庁舎の基本構想などを練ってきた。
計画では、木造一部鉄筋コンクリート2階建てで延べ床面積は約3千平方メートル。地元産材をふんだんに使った「木の香りのする複合施設」をコンセプトに、支所機能をはじめ、公民館や交流拠点の機能も併せ持つ。永田雅春支所長は「新たなランドマークとして住民の期待は大きい。議会の議決を得て早期に着工し、来年度中の完成を目指したい」と話した。
=2018/06/18付 西日本新聞朝刊=