2018年7月31日 12時32分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180731/k10011557281000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_004
豪雨で大きな被害を受けた各地では、台風12号の影響で中断していたボランティアの受け入れが31日から再開されました。
■ 広島 呉
このうち、土砂崩れなどで11人が亡くなり、1人が行方不明になっている広島県呉市天応地区では、午前9時からボランティアの人たちが集まり始めました。
道路が狭く重機が入れない住宅で、家の周りの土砂を人の手で取り除く作業が行われ、参加した人たちがシャベルで土を手押し車に乗せて、運び出していました。
呉市では、午前中から気温が30度を超える厳しい暑さとなり、ボランティアの人たちは15分ごとに休憩を取りながら作業に当たりました。
ボランティアに参加した29歳の女性は「とても暑くて作業は大変ですが、水分補給をしながら少しでも力になりたいです」と話していました。
呉市社会福祉協議会によりますと、天応地区では31日は午前中に110人余りのボランティアが集まりましたが、依然として多くの住宅や道路に土砂が残されていて、作業が終わる見通しは立っておらず、特に平日の人手が不足しているということです。
■ 岡山 倉敷
岡山県倉敷市でもボランティアの受け入れを31日から再開し、早速、全国から多くの人たちが集まりました。
倉敷市のボランティアの受け付けは、玉島にある「中国職業能力開発大学校」で午前9時から再開し、午前11時までに地元の高校生をはじめ全国各地から900人余りが集まりました。
集まった人たちは熱中症を防ぐため、こまめに水分をとることなど注意事項を聞いたあと、バスに乗り込み町の面積のおよそ3割が水につかった真備町などにバスで向かいました。
ボランティアの人たちは真備町では主に被災した住宅の後片づけを行うということです。
中学1年生の娘と参加した岡山市の40代の女性は「私たちは無事でしたが、娘の友人が被災したと聞き、参加することにしました。少しでも手伝うことができればいいと思っています」と話していました。
倉敷市のボランティアセンターでは、名前や連絡先などを事前に登録できるインターネットでの受け付けも行っていて、利用を呼びかけています。
■ 愛媛 大洲
愛媛県大洲市でもボランティアの受け入れが再開され、家具についた泥の洗い流しなどを行っています。
大洲市のボランティアセンターでは、午前9時に受け付けが始まると松山市や今治市などから80人余りが集まり、注意点などの説明を受けたあと、被災地域に出発しました。
このうち、広い範囲で住宅が浸水した大洲市の肱川地区では、5人のボランティアがたんすに着いた泥などを洗い流していました。
この家に住む亀田創平さん(37)は「地区全体が浸水したので近所で助け合うことができず、ボランティアが来てくれるのは本当ありがたい」と話していました。
松山市から参加した麻生佳奈代さん(21)は「被害を目の当たりにして皆さんが困っていることを実感しました。少しでも役に立ちたい」と話していました。
ボランティアセンターによりますと、豪雨から1か月近くになり、ボランティアの希望者が少なくなってきているということで、多くの参加を呼びかけています。