2018年9月23日 11時56分
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20180923-OYT1T50053.html
「小田原攻防ゾーン」のイメージ。仲間と協力しながら大型スクリーンに現れる敵を倒す
小田原城の変遷を伝えてきた「小田原城歴史見聞館」(神奈川県小田原市)が来春、忍者をテーマにした体験型施設に生まれ変わる。近年の忍者ブームにあやかり、北条五代を陰から支えたとされる風魔ふうま忍者をモチーフにした。忍者になりきってミッションをこなしながら、戦国時代について学ぶことができる。市は、外国人観光客や親子連れの来場を期待している。
最初の「戦国シアターゾーン」では、映像で北条五代の歴史と風魔忍者の役割を紹介。来場者に小田原城を敵から救うミッション「忍務にんむ」が言い渡される。
次の「忍術体験ゾーン」は敵陣に忍び込んだとの設定で、ハスの葉の上を走ったり、屋敷に潜入して隠し扉や隠し階段を見抜いて情報を得たりする。
最後の「小田原攻防ゾーン」では、大型スクリーンに現れる敵と対決。手裏剣を投げたり、刀を振るったりする動作が映像に反映される仕組みで、仲間と協力しながら敵を倒す。
映像にはそれぞれ英語訳が付き、解説板は5か国語に対応。スマホアプリで外国人が内容を読めるようにするという。
歴史見聞館は、旧城内小学校の講堂を利用して1998年にオープンしたが、29年(昭和4年)築の建物は老朽化。昨年度の入場者数は、改修間もない天守閣が73万8000人と好調だったのに対し、歴史見聞館は11万5000人にとどまり、多くは年配者だった。そのため市は、耐震補強工事に合わせて展示を一新することにした。