JR西日本は新幹線のトンネル内に社員を座らせ時速300キロを体感させる「風速体感研修」を行ってきましたが、来島社長は24日の会見でやり方を大幅に見直す考えを示しました。
「今後は線路外の作業用通路での実施などに見直しをしていきたい」(JR西日本 来島達夫社長)
研修のやり方を見直す考えを示したJR西日本の来島社長。問題となっていたのはおととし2月から小倉〜博多間などのトンネル内で月に1回程度実施している「風速体感研修」です。トンネル内の線路の間にある幅約1メートル、深さ約1メートルの通路に数人が座り、間近を通過する新幹線2、3本の風圧を体感します。ヘルメットをかぶった社員数人が線路と線路の間の通路にうずくまります。敷石などがはねて飛んできた場合に備えてか、大きな防護盾のようなものも。こうした研修はこれまでに28回、車両検査の担当者約230人が受けたということです。かつて研修を受けた社員は…
「風圧がものすごくて、敷石がはねて当たったら命に関わると思うと怖かった」(研修を受けた社員の感想)
最高時速300キロで走る新幹線。フェンス越しに通過する新幹線が見える場所で実際に状況を確認してみることにしました。
「風が強いのはもちろんですが、轟音が響いて耳がキーンとします」(山田ひかる記者リポート)
通過に要するのは数秒ですが、騒音とともに風のすさまじさがわかります。実際の研修はさらに走行車両と近いことになりますが、なぜこうした研修が行われているのでしょうか。研修は2015年、福岡県のトンネルで新幹線の部品が落下し、衝撃で乗客1人がけがをしたことを受けて始まりました。安全意識の向上が目的ですが、一部の労働組合は危険性などから研修の中止を求めています。この研修について専門家は…
「(トンネルの)風は外よりもはるかに強くなるので、さらにリアルさが増すが、そこまでやる必要はない。トンネルの外で柵があるところで体感するので十分」(鉄道の安全に詳しい関西大学 安部誠治教授)
10月16日には、国土交通大臣がJR側に安全性などに疑問を呈していたことも明らかになりました。
「(JR西日本の)やり方につきましては、効果もさることながら安全性の確保や必要性についての問題意識を伝えているところであります」(石井啓一 国土交通相)
来島社長は研修を見直した理由について次のように述べました。
「(走行中の)パンタグラフの状況がどうなのか、走っている台車がどういう状況で走っているのかを自分の目で確認することが大事だと思っています。効果をより高めることを期待して見直しをする」(JR西日本 来島達夫社長)
研修の危険性を指摘され見直すのではないと強調した上で、今後はトンネル外の安全性が確保された場所で実施するとしています。
https://www.mbs.jp/news/sp/kansainews/20181024/GE000000000000024981.shtml
「今後は線路外の作業用通路での実施などに見直しをしていきたい」(JR西日本 来島達夫社長)
研修のやり方を見直す考えを示したJR西日本の来島社長。問題となっていたのはおととし2月から小倉〜博多間などのトンネル内で月に1回程度実施している「風速体感研修」です。トンネル内の線路の間にある幅約1メートル、深さ約1メートルの通路に数人が座り、間近を通過する新幹線2、3本の風圧を体感します。ヘルメットをかぶった社員数人が線路と線路の間の通路にうずくまります。敷石などがはねて飛んできた場合に備えてか、大きな防護盾のようなものも。こうした研修はこれまでに28回、車両検査の担当者約230人が受けたということです。かつて研修を受けた社員は…
「風圧がものすごくて、敷石がはねて当たったら命に関わると思うと怖かった」(研修を受けた社員の感想)
最高時速300キロで走る新幹線。フェンス越しに通過する新幹線が見える場所で実際に状況を確認してみることにしました。
「風が強いのはもちろんですが、轟音が響いて耳がキーンとします」(山田ひかる記者リポート)
通過に要するのは数秒ですが、騒音とともに風のすさまじさがわかります。実際の研修はさらに走行車両と近いことになりますが、なぜこうした研修が行われているのでしょうか。研修は2015年、福岡県のトンネルで新幹線の部品が落下し、衝撃で乗客1人がけがをしたことを受けて始まりました。安全意識の向上が目的ですが、一部の労働組合は危険性などから研修の中止を求めています。この研修について専門家は…
「(トンネルの)風は外よりもはるかに強くなるので、さらにリアルさが増すが、そこまでやる必要はない。トンネルの外で柵があるところで体感するので十分」(鉄道の安全に詳しい関西大学 安部誠治教授)
10月16日には、国土交通大臣がJR側に安全性などに疑問を呈していたことも明らかになりました。
「(JR西日本の)やり方につきましては、効果もさることながら安全性の確保や必要性についての問題意識を伝えているところであります」(石井啓一 国土交通相)
来島社長は研修を見直した理由について次のように述べました。
「(走行中の)パンタグラフの状況がどうなのか、走っている台車がどういう状況で走っているのかを自分の目で確認することが大事だと思っています。効果をより高めることを期待して見直しをする」(JR西日本 来島達夫社長)
研修の危険性を指摘され見直すのではないと強調した上で、今後はトンネル外の安全性が確保された場所で実施するとしています。
https://www.mbs.jp/news/sp/kansainews/20181024/GE000000000000024981.shtml