医学部 福井大、編入試験で昨年と同じ出題 公平性損なう
毎日新聞2018年10月25日 21時04分(最終更新 10月25日 21時33分)
https://mainichi.jp/articles/20181026/k00/00m/040/141000c
福井大は25日、9月の医学部医学科編入試験で、1次選考の論述全5問が昨年度と同じだったと発表した。担当教授6人が「再使用に足る」と判断していたが、福井大の中田隆二副学長が同日記者会見し「公平性を損ない不適切で受験者に迷惑をかけた」と陳謝した。受験者212人全員を今後の面接と書類審査で最終選考、募集5人の合格者を決める異例の措置を取る。
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福井大によると、今月4日に「問題が昨年と同じで公正ではない」と匿名のメールが届いた。生物学の知識や英語の医学記事で読解力を問う論述式の5問全てが、昨年度と一言一句同じだったと判明。担当教授らは「良問だから」と再使用を決めたが、学部長や医学部の入試委員会にも報告していなかった。1次選考の合格者のうち数人は昨年度も受験していた。
昨年度の論述5問のうち4問も2007〜15年度試験から抽出し再使用していた。最終選考では、1次選考の点数を合否判定に反映させないという。【岸川弘明】