再建工事が進み、完成が近い尼崎城=16日午後
兵庫県尼崎市の「尼崎城址公園」で、明治初期の廃城令で取り壊された尼崎城の再建工事が進み、145年ぶりに4重の天守が姿を現した。11月にも工事が完成し、2019年3月29日から一般公開される予定。
尼崎城は、約400年前の江戸時代、尼崎藩主の戸田氏鉄によって築かれたが、1873年に廃城が決まり、姿を消した。約3年前、家電量販店ミドリ電化(現エディオン)の創業者が、創業の地・尼崎への恩返しとして、私費で城を再建する意向を表明。十数億円を投じ、市に寄付されることになった。
城は、鉄筋コンクリート造り5階建てで、高さは石垣部分を含め約24メートル。外観などは江戸末期の絵図を基にして、ほぼ忠実に再現されているという。
尼崎市は、歴史を学ぶ展示スペースや城下町を映し出すバーチャルリアリティー(VR)シアター、武士に変身できる体験施設などを城内に設ける計画。整備費は約2億円で、国の補助金と市民らの寄付で賄う。城は阪神尼崎駅近くでアクセスが良く、市の担当者は「市内の歴史的なエリアを周遊する観光拠点として活用したい」と話している。
(2018/10/30-10:14)
時事ドットコム
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