■TOP10はドームツアー級
トップ10には、グループやユニットが多く並ぶなか、ソロアーティストで安室に続いたのは、4年ぶりにトップ10に返り咲いた7位の福山雅治。
1月から半年間にわたり全国アリーナ&ドームツアー計30公演を開催。年末には毎年恒例のパシフィコ横浜でのライブツアー7公演が控える。
今年トップ10入りしたアーティストの動員力はおよそ60万人以上。昨年は48万人でランクインできたことを考えると、上位陣の動員力が伸びていることが分かる。
10位までにランクインしたアーティストはみな、ドームツアーを開催しており、東方神起やB’z 、Kis-My-Ft2、福山雅治、AAA(9位)に関しては、アリーナツアーも精力的に行っている。
コンサート市場の統計調査を行ってきた、ぴあ総研・笹井裕子氏は、「近年、ドーム会場は奪い合いとなっており
、ドームクラスのアーティストでもアリーナ会場を使わざるをえない状況が年々高まっている」と指摘する。
■男女共にグループが優勢
ランキング全体を見ても、グループのアーティストが強さを見せ、トップ50のうち男女合わせて27組と半数以上を占めた。ボーイズグループの中で高い動員力を示したのは9組が入ったジャニーズ勢。
嵐、Kis-My-Ft2に続いたのは、6位の関ジャニ∞。現在は年内での脱退を発表している渋谷すばるを除く6人での5大ドームツアーを開催中。
8位のHey!Say!JUMPは、9月から全国アリーナツアー&4大ドームツアーを行っている。
今年ジャニーズから4年ぶりにデビューを果たし、25位に初ランクインしたのがKing & Prince。
デビューシングルを60万枚売り上げた彼らは、8月から9月にかけて、1日2公演を挟みながら全国5カ所のアリーナで21公演を開催した。
K-POP勢からもボーイズグループが6組入った。
東方神起に続いたのは、19位のBTS(防弾少年団)で、自身の最高位を更新した。
18年5月に韓国でリリースしたアルバムが、米ビルボード・アルバムチャートで1位を獲
K-POP史上初の快挙を成し遂げた彼らは、11月からは初のドームツアーで東京、大阪、名古屋、福岡を回る。
今年日本デビューを飾り、初めてランクインしたのが、SEVENTEEN(44位)。
彼らは日本のレコード会社と契約していないため、大きなプロモーション活動は行わなかったが、10代を中心に人気を集め、アリーナツアーを春と秋に開催した。
一方、ガールズグループで、17年に引き続きトップになったのは11位の乃木坂46。
7月6日から8日の3日間行われた6度目のバースデーライブは、明治神宮野球場と秩父宮ラグビー場の2会場を同時使用する、前代未聞のものとなった。
それに続いたのは20位のももいろクローバーZ。結成10周年となる18年は1月に有安杏果が卒業したものの、5月には4人で初の東京ドーム公演を2デイズ行った。
28位にはAqoursもランクイン。アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』に登場するスクールアイドルの声優たちによるユニットで、11月には初の東京ドーム公演を2日間行った。
また、K-POPでも動員力を高める女性グループが登場。17年日本デビューし、『NHK紅白歌合戦』に初出場したTWICEが50位にランクイン。
14年にトップ50入りした少女時代以来のK-POP女性アーティストとなった。
また50位圏外ではあるが、BLACKPINKも12月に京セラドーム大阪公演を開催するなど、再燃する韓流ブームの広がりを感じさせる結果となった。