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インド 防空システム整備で軍事衛星打ち上げ
2018年12月19日 21時56分
中国軍の動きを警戒して軍事力の強化を進めているインドは、防空システムを整備するための新たな軍事衛星を打ち上げ、ロシアから購入する最新鋭の地対空ミサイルの運用に使われるとみられています。
インド政府の宇宙機関は、南部 アンドラプラデシュ州のスリハリコタから19日、ロケットで人工衛星を打ち上げ、軌道にのせることに成功しました。
この人工衛星は軍事用で、現地のメディアは地上のレーダーと結ぶ通信ネットワークを作ると伝えています。
インドはことし10月、ロシア製の最新鋭の地対空ミサイル「S400」の購入でロシアと合意していて、人工衛星はこのミサイルと戦闘機を組み合わせた防空システムの整備に使われるとみられています。
会見で「インド宇宙研究機関」のシバン長官は「国が必要とするものに、われわれは応えていく」と述べて、打ち上げの成功をアピールしました。
インド周辺では去年、中国軍が国境付近の山岳地帯に道路を建設しようとしてインド軍と衝突する直前まで緊張を高めたほか、インド洋に艦艇や潜水艦を送り込んで軍事的圧力をかける動きを見せました。
さらに中国は対立するパキスタンとも連携を強めていることから、インドは両国に同時に対応できる軍事力の強化を急いでいて、防空システムの整備はその一環とみられています。