2019年2月19日 11:10
菅義偉官房長官は19日の閣議後の記者会見で、韓国の海洋調査船が15、17、18日に竹島(韓国名・独島)周辺の日本領海内を航行したと明らかにした。「仮に調査活動をしているのであれば、日本の同意のない調査活動は認められないと強く抗議した」と語った。政府は韓国側に説明を求めている。
22日には島根県が松江市で開く「竹島の日」記念式典がある。日本政府は同式典に内閣府政務官を派遣する予定。韓国が式典の開催を前に、竹島の実効支配を誇示しようとした可能性がある。
菅氏によると韓国海洋調査船が日本領海に侵入したのは15日と、17日午後から18日にかけて。「現場海域では海上保安庁の巡視船から注意喚起して警戒している」と説明した。「当該船舶は日本の領海を出ており、既に日韓の地理的中間線を通過して韓国側に入っている」とも語った。
韓国が数年前、竹島の領海や接続水域で日本の同意なく採泥などの海底調査をしていたとの一部報道に関しては「事実関係、詳細を調べている」と話した。
領土問題を担当する宮腰光寛沖縄・北方相は19日の記者会見で竹島について「歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も明らかに我が国固有の領土だ」と強調した。「我が国の同意のない調査活動は認められず極めて遺憾だ」と述べた。
宮腰氏は「竹島問題に関して国内外で我が国の立場について正確な理解が浸透するよう、外交政策などとの整合性を確保しつつ内外発信の強化に努めたい」とも語った。
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO41440670Z10C19A2MM0000