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知的障害者からDNA採取 違法捜査で賠償命令 神戸地裁
2019年3月13日 22時25分
知的障害のある兵庫県の男性が、理解できないまま警察からDNAを採取されたとして慰謝料を求めた裁判で、神戸地方裁判所は「違法な捜査だった」として、県に11万円の支払いを命じました。
この裁判で、重度の知的障害のある兵庫県西宮市の41歳の男性は、4年前、公園の近くで袋を燃やしたとして警察署でDNAを採取されたことについて、目的や方法を理解できないまま行われ、精神的苦痛を受けたとして、県に慰謝料など160万円余りの支払いを求めていました。
13日、神戸地方裁判所の山口浩司裁判長は「男性が自分のDNAを提供することの意味も理解できなかったことは明らかで、違法な捜査だと言わざるをえない」として、県に対して11万円の支払いを命じました。
判決のあとの会見で、男性の弁護士は「判決では警察官が障害に乗じて違法捜査を行っていたことが浮き彫りになった。人権を守って適正に捜査手続きをしてほしい」と話していました。
一方、兵庫県警察本部は「内容を検討し、関係機関と協議のうえ、対応を決めたい」とコメントしています。