テルアビブにロケット弾 イスラエル軍、ハマス攻撃と断定 ガザに報復攻撃
毎日新聞 2019年3月15日 18時21分(最終更新 3月15日 18時22分)
https://mainichi.jp/articles/20190315/k00/00m/030/163000c
イスラエル軍の空爆で破壊されたハマス関連施設=パレスチナ自治区ガザで15日、AP
【エルサレム高橋宗男】イスラエル軍によると、14日夜、イスラエルの商都テルアビブにパレスチナ自治区ガザからロケット弾2発が撃ち込まれた。いずれも空き地に着弾し、被害はなかったが、イスラエル軍はイスラム組織ハマスによる攻撃と断定、15日未明にガザ地区のハマス関連施設など約100カ所を報復攻撃した。
テルアビブにロケット弾が撃ち込まれたのは、イスラエル軍とハマスの大規模戦闘が起きた2014年夏以来。ハマスや過激派イスラム聖戦が保有するイラン製のロケット弾が使われたとみられるが、両組織とも関与を否定している。
イスラエル軍は戦闘機や戦闘ヘリコプターでガザ地区南部やガザ市南部のハマスの武器製造所などを空爆。ガザの保健当局によると、南部ラファで家屋が倒壊し、2人が負傷した。
エジプトはイスラエルとハマスの長期停戦を模索し仲介を続けており、代表団が14日にもガザを訪れていたが、イスラエル軍の警告を受けて退避した。イスラエルでは4月9日に総選挙が控えており、ハマスとの戦闘が拡大することは避けたいのが本音だ。停戦条件で優位に立ちたいハマス側があえて緊張度を高めたとの見方や、停戦に反対するグループが攻撃を仕掛けたとの説が交錯している。
テルアビブはイスラエル最大の商業都市で、日本大使館があるほか日本企業も進出している。