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国民投票法案、今国会見送り=参院選への影響考慮−与党
2019年05月24日23時44分
与党は24日、憲法改正に関する国民投票の利便性を高める国民投票法改正案について、今国会での成立を見送る方針を固めた。立憲民主党など主要野党は6月26日までの会期内に改憲への道を開くことに警戒を強めている。採決を強行すれば反発は必至で、夏の参院選の前に対決色が強まるのは得策ではないと判断した。
改正案は、衆参両院選と同様に駅や商業施設などに「共通投票所」を設けられるようにするのが柱。自民党は、今国会で成立させ、党改憲案の国会提示の環境を整えようとしてきた。これに対し、野党側は国民投票のテレビCM規制の議論を優先。与党はCM規制に関する参考人質疑に応じたが、野党の姿勢は変わらなかった。
改正案を扱う衆参両院の憲法審査会の定例日は週1回。衆院で可決し参院に送付しても、参院選の前に成立させられなければ、慣例で継続審議とせず廃案となる。参院自民党は野党の抵抗を押し切る形での衆院通過に難色を示している。