https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190528-00012092-bunshun-soci
28日朝、通学途中の小学生ら18人が、刺身包丁を持った男に突然襲われた川崎市・登戸の大量殺傷事件。
朝7時40分頃、現場近くにいた女性は、閑静な住宅街の静かな朝を切り裂くような、「ギャー」という大人の女性の叫び声を聞いた。
「悲鳴が聞こえたほうに向かうと、子供たちがケガをしていました。ズボンをはいた男の子に『大丈夫だよ。
もうすぐ救急車来るよ』と声をかけると、『うん』と頷いていた。首から血を流している子もいましたが、声はかけられませんでした」
児童らは保護者に付き添われて、バス停で通学バスを待つ列に並んでいるところだった。
そこに両手に刃物を持った、丸刈り頭の男(51)が襲い掛かった。
川崎市消防局の発表では、計19人が負傷し搬送され、小学6年の女児1名と30代の男性が死亡した。
小学生女児2人、40代女性1人が重傷を負った。
現場近くの登戸駅の警備員の男性は、改札前まで逃げてきた被害女児を手当てしたという。
「8時前に『小学生の女の子が改札前で血だらけになっている』と別の警備員から連絡があったので、急いで向かいました。
被害者はカリタス小学校の1年生だったのですが、夏らしい水色のワンピースの制服が真っ赤に染まるほど血を流していて、
改札前でうずくまっていた。首の右側から出血していて、傷の深さは1センチ程度。急いで止血処置をしました」
被害女児は「お母さん、お母さん」と泣いていた。
「『私よりもひどい人がいたの。大人の人が刺された』と必死に訴えていました。まもなく救急隊員が到着したので、
状況を説明し、女児を引き渡した。新百合ヶ丘の病院に運ばれていきました」(同前)
事件が起きたバス停周辺には大きな血だまりができていたという。16隊もの救急隊が次々と出動し、現場は騒然となった。
「近くの小児科病院の医師らも、AEDで心肺停止した被害者の救護にあたっていた。でも倒れていた大人の男性はピクリとも動かず、
後から来た救急隊が処置をしたが、ダメだと思った。子供の1人は母親らしき人に手を握られて安心したような顔をしていた」
(事件直後に現場に居合わせた女性)
犯人の男は現場で自ら首に包丁を刺し、病院に搬送されたが、ほどなくして死亡した。