https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190716-00010002-doshin-sctch
■「切迫性が高い」千島海溝沿い超巨大地震
北方四島ビザなし交流の専門家枠で色丹島を訪れた地震火山専門家訪問団(団長・西村裕一北海道大学大学院理学研究院地震火山研究観測センター准教授)は
15日、根室に帰港後の記者会見で、島内の津波堆積物の分布調査で巨大地震の痕跡とみられる地層を確認したと報告した。
政府の地震調査委員会は千島海溝沿いでマグニチュード(M)9級の超巨大地震が発生する可能性について「切迫性が高い」との見解を示している。
千島海溝に近い北方四島で、本格的な津波堆積物調査が行われたのは国後島に続き2カ所目で、色丹島では初めて。
■津波で堆積した火山灰層など試料79個を採取
訪問団はロシア側の専門家と共同で6〜13日、色丹島太平洋側のイネモシリなど沿岸部の30地点で地層を最大3メートルの深さまで抜き取った。
それを調べて、過去の巨大地震の津波で堆積したとみられる地層や火山灰層の試料79個を採取した。
訪問団は早ければ年内にもロシア側と共同で試料の分析を行い、地震の周期などを調べる方針。
西村氏は「千島海溝沿いで発生する巨大地震の長期予測のための基礎データとして公表できるようにしたい」と話した。