https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191222-00010000-wordleaf-soci
国土交通省が行ったアンケート調査で、公共交通機関でのベビーカー利用について、
8割を超える人が畳まずに乗ることについて賛成と考えていることが明らかとなりました。
電車内ではベビーカーと一緒に乗車する人が罵声を浴びせられるケースがあり、
ネット上の一部の人はベビーカーが迷惑であると激しく批判していますが、
声が大きい一部の人の意見であることがあらためて浮き彫りになりました。
国土交通省が 7月に行った調査によると、ベビーカーを折り畳まずに乗車することについて、
賛成と答えたのは40.7%、どちらかというと賛成と答えたのは41.9%で、合計で82.6%となっています。
特に若い世代は賛成と答える比率が高く、10代から20代では90%を超えていたそうです。
一方、反対もしくは、どちらかといえば反対というのは合計17.4%で、混雑時はほかの乗客の迷惑になる、
などが主な理由でした。
公共交通機関でベビーカーを利用することの是非に関する議論は、「ベビーカー論争」などといわれ、
国論を二分しているかのようなイメージとなっていました。しかし、この調査結果を見る限り、
国論が二分しているわけではなく、多くの人がベビーカーについてはかなり寛容であると解釈できます。
実は国土交通省は以前にもアンケート調査を行っていますが、2016年の調査結果でも、約7割が
「迷惑ではない」と回答しており、今回と近い結果が得られています。
同省では2014年に、電車・バス・エレベーター内などでは、原則として折り畳まずにベビーカーを使用できるという方針を定め、
「ベビーカーマーク」も導入しましたが、各種調査結果はこの方針が正しかったことを示しているといってよいでしょう。
諸外国とは異なり、日本ではネットで情報発信する人の割合が、圧倒的に低いという現状があります。
つまりネットで情報や意見を発信している人は少数であり、全体の意向を反映したものとは限りません。
ネットで積極的に意見を出す人の一部は、激高して自己主張を行っていますから、閲覧する人から見ると、
こうした人たちの意見が主流であるかのような錯覚を覚えてしまいます。
また電車内などで罵声を浴びせたという出来事は、広くネットで拡散しますから、どうしても乱暴な人が多いという印象を
強めてしまいます。こうしたネット上の過激な意見に左右されないためには、自身の頭で情報を判断する、
いわゆる情報リテラシーをしっかり身につけることが重要でしょう。