フィリピンを訪れている茂木外務大臣とロクシン外相が会談し、ロクシン外相は、福島の原発事故以降続けていた日本産食品の輸入規制措置を8日付けで撤廃したことを伝えました。
日本とフィリピンの外相会談は、日本時間の9日昼前に行われ、ロクシン外相は、福島第一原子力発電所の事故から9年近く続けてきた日本産食品の輸入規制措置について、「重大な懸念がなくなった」として8日付けで撤廃したことを伝えました。
そして、今後は福島や茨城の牛肉や野菜、茨城など4県の水産物でも、放射性物質の検査報告書の提出は必要なくなることを説明しました。
これに対し茂木外務大臣は「対応を歓迎したい。福島県をはじめ日本の安全な食品がフィリピンにより多く届くことを期待したい」と述べました。
また、両外相は中東情勢をめぐっても意見を交わし、茂木大臣はすべての関係国に緊張緩和のための外交努力を尽くすことを求める政府の立場を伝えました。
一方、会談では南シナ海で海洋進出を強める中国を念頭に、海洋安全保障の分野で両国の協力を拡大することで一致しました。
会談後、茂木大臣は「黄金時代にある両国関係をさらなる高みに引き上げたい」と述べました。
2020年1月9日 16時36分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200109/k10012240121000.html