日本鉄鋼連盟は23日、2019年の粗鋼生産量が前年比4・8%減の9928万4千トンだったと発表した。5年連続の減少で、1億トンの大台を割り込むのはリーマン・ショック直後の09年以来、10年ぶり。東京五輪開催に向けた建設需要の一服に加えて、米中貿易摩擦の余波で投資手控えの動きが広がるなどし、国内外で製造業向けの需要が減ったことが響いた。
19年は前半に鉄鋼大手で大規模な設備トラブルがあったほか、9月の台風15号による強風で日本製鉄君津製鉄所(千葉県君津市)の製鋼設備の煙突が倒壊するなど、自然災害が相次いだことも生産の足を引っ張った。
2020年1月23日 16時12分
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020012301001602.html