熊本県が作成したスマートフォン用アプリを使って歩数を競うキャンペーンで、1人が1日に歩いた歩数が100万歩以上といった異常な数値がランキングの上位を占めている。上位者に贈られる景品目当てに意図的に登録者が“水増し”した可能性やスマホの不具合が考えられるといい、県は「明らかに数値がおかしいと判断した場合は表彰対象から除外する」としている。
キャンペーンは、健康寿命の延伸を目指す「くまもとスマートライフプロジェクト」の一環。今回が3回目で5日にスタートした。2月1日までの各週で最も多く歩いた団体・個人の上位それぞれ3位までと、個人の100位ごとに500位までの5人に、団体は食事券、個人は県産野菜詰め合わせなどの景品を贈る。登録者は昨年12月末時点で団体919、個人1万3146人。
ところが、個人の日別ランキングを見ると、1日の歩数が数十万〜100万歩を超える異常な数値が連日、上位を独占。100万歩は男性の1日平均歩数の150日分に相当する。
熊本市も専用アプリを使い、歩数などに応じてポイントを付与する「健康ポイント事業」を始めたが、景品は300ポイント以上獲得し応募した人に抽選で贈る。
県健康づくり推進課は「表彰対象とするかどうかは、過去のデータなどを参照して個別に判断する。次回以降の内容は再検討したい」と話している。(深川杏樹)
2020/1/26 11:45 (JST) 熊本日日新聞社
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