ブラックストーン、資金流入が過去最高 2019年に15兆円
【ニューヨーク=伴百江】米投資ファンド大手ブラックストーン・グループが積極的に事業を拡大している。2019年年間の投資家の資金流入額は1340億ドル(約15兆円)と過去最高を記録した。世界的な低金利を背景に、機関投資家が高利回りを求めて同社の不動産ファンドやプライベート・エクイティ(PE)投資に活発に資金を振り向けたことが背景にある。
30日発表した19年12月期通期決算によると、PE投資には568億ドル、不動産投資には341億ドル、ヘッジファンドに122億ドルの資金がそれぞれ流入した。19年末時点の運用資産総額は前年比21%増の5710億ドルで過去最高となった。
同社は近年、米国内外での不動産投資を積極化しており、投資家の資金流入が加速した。先ごろも日本の賃貸マンション群を中国の保険大手から購入する計画が明らかになるなど、不動産投資を柱にする姿勢を鮮明にしている。
ファンドの運用手数料でみても不動産投資からの手数料が19年年間で11億ドルと、PEの9億ドル、ヘッジファンドの5億ドルを上回り、同社にとって不動産投資が大きな収入源になっている。19年10〜12月期の最終損益は9億7800万ドルの黒字と、株式相場の低迷で評価損が発生した前年同期の7800万ドルの赤字から大きく改善した。
ブラックストーンは26年までに運用資産を1兆ドルにすることを目標に掲げる。不動産投資以外にも生命科学関連の投資のために資金調達をしたことを明らかにしており、新たな収益源の育成も急いでいる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55072770R30C20A1000000/
2020/1/31 3:48 日本経済新聞
【ニューヨーク=伴百江】米投資ファンド大手ブラックストーン・グループが積極的に事業を拡大している。2019年年間の投資家の資金流入額は1340億ドル(約15兆円)と過去最高を記録した。世界的な低金利を背景に、機関投資家が高利回りを求めて同社の不動産ファンドやプライベート・エクイティ(PE)投資に活発に資金を振り向けたことが背景にある。
30日発表した19年12月期通期決算によると、PE投資には568億ドル、不動産投資には341億ドル、ヘッジファンドに122億ドルの資金がそれぞれ流入した。19年末時点の運用資産総額は前年比21%増の5710億ドルで過去最高となった。
同社は近年、米国内外での不動産投資を積極化しており、投資家の資金流入が加速した。先ごろも日本の賃貸マンション群を中国の保険大手から購入する計画が明らかになるなど、不動産投資を柱にする姿勢を鮮明にしている。
ファンドの運用手数料でみても不動産投資からの手数料が19年年間で11億ドルと、PEの9億ドル、ヘッジファンドの5億ドルを上回り、同社にとって不動産投資が大きな収入源になっている。19年10〜12月期の最終損益は9億7800万ドルの黒字と、株式相場の低迷で評価損が発生した前年同期の7800万ドルの赤字から大きく改善した。
ブラックストーンは26年までに運用資産を1兆ドルにすることを目標に掲げる。不動産投資以外にも生命科学関連の投資のために資金調達をしたことを明らかにしており、新たな収益源の育成も急いでいる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55072770R30C20A1000000/
2020/1/31 3:48 日本経済新聞