(CNN) 英国政府が新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込めるため、首都ロンドンの部分的な封鎖を検討していることが19日までにわかった。複数の情報筋がCNNに明らかにした。背景には市民が自宅待機の勧告を聞き入れていないことへの懸念があるとしている。
首相官邸で行われた会議で、ロンドンへの出入りを制限する方針が話し合われた。情報筋によれば、市内の公共交通ネットワークの一部を遮断する案などを取り上げ、それらの措置をどのように実施するかが検討されたという。
研究者らは新型コロナウイルスの感染拡大について、英国国内の他地域と比較してロンドンでより進行しているとの見方を示す。また同市の市民がウイルス対策のための勧告に十分従っていないとの懸念も浮上。自宅勤務の実施やバー、レストランをはじめとする公共の場への外出を控えるよう呼びかけているにもかかわらず、実際にはあまり守られていないという。
新型コロナウイルスに関する政府の会見で、ロンドンを対象にした法的規制を強化するのかと問われたジョンソン首相は、国民の自由な生活を尊重する考えを示しつつ、いかなる対策も排除するつもりはないと明言。必要に応じ、より迅速かつ踏み込んだ措置の検討に入りたいとの認識を示した。
ロンドンを対象にしたさらなる規制の詳細や適用のタイミングについて、首相官邸の情報筋はコメントを控えた。そのうえで、政府は国民の健康を守るために必要なことは何でもすると強調した。
また会見の中でジョンソン首相は、週末までに国内のすべての学校を閉鎖すると発表。今夏予定されていた試験は実施しないとした。
2020.03.19 Thu posted at 15:50 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35151095.html