なぜ結婚しない人が増えたのか。ニッセイ基礎研究所の天野馨南子氏は「出会いの機会があったにもかかわらず、男女とも「まだ若いから」と結婚を先送りしている傾向がある。
未婚化の問題は統計的にみて女性よりも男性の方が深刻で、4人に1人が『生涯独身』となっている」という――。
【図表】日本における男女別 生涯未婚(50歳時点 婚歴なし)率の推移
※本稿は、天野馨南子『データで読み解く「生涯独身社会」』(宝島社新書)の一部を再編集したものです。
■未婚化は女性より、男性の方が深刻
講演会でも感じるのですが、高齢の方ほど、男性よりも女性の生涯未婚率(50歳時点で一度も結婚経験がない人の割合)のほうが高い、未婚化は女性の話、という印象を持っている方が多いようです。
「未婚化」といったキーワードを目にすると、漠然と「(男女雇用機会均等法が制定・施行された)1980年代以降、高学歴化した女性が社会進出するようになって、結婚しなくなったからだろう」とイメージする方もいまだに見られます。
世間では未婚化と言えば「女性の未婚化」をイメージづけする傾向が強く、未婚化を題材にしたテレビドラマなどでも、独身中年キャリア女性と既婚の中年キャリア男性、
といった役の組み合わせなど、女性の「おひとりさま」のイメージを強めるかのように描写されていたりするものもあります。
しかし、日本の未婚化は、統計上は女性よりも男性に顕著に起こっている現象なのです。
まずはこのことをデータでしっかりと確認したいと思います。【図表1】からわかるように、1985年の国勢調査までは、男女ともに生涯未婚率が非常に低く、強いて言えば女性の生涯未婚率のほうがやや高い状況が続いていました。
それが1990年の国勢調査になると、男性の生涯未婚率が急上昇を開始し、それ以降は男性の生涯未婚率が女性のそれを大きく上回り続けています。
なぜ「一生独身の男性」が30年前から急増しているのか
写真・図版:プレジデントオンライン
■4人に1人の男性が50歳で婚歴なし
確かに女性の生涯未婚率も2000年から上昇傾向にありますが、男性の上昇カーブには追いついていません。直近の2015年国勢調査では、男性の生涯未婚率は24.2%、女性は14.9%となっています。
表現を変えるならば、「日本の50歳男性の約4人に1人は一度も結婚経験がない」という状況です。
これに対して女性は約7人に1人ですので、両者の生涯未婚率には大きな開きがあることがわかります。2015年時点の50歳人口は男女ともに86万人です。
ですので、この人口に生涯未婚率を掛けて単純計算してみると、女性約13万人に対して、男性は約21万人程度の生涯未婚者が存在することがわかります。
実数でみても、割合でみても、女性に比べて圧倒的に男性の生涯未婚者が多い、というのが日本の現状なのです。
■交際相手がいない34歳までの男性は7割
【図表2】を見てください。
これは18〜34歳の婚歴のない未婚者のうち「交際相手がいない」人の割合(非交際率)の推移を示しています。2000年あたりからその割合が増加し、2005年以降は急激に上昇していることがわかります。
直近の2015年に行なわれた調査結果では、実に未婚の男性の7割、女性の6割が、そもそも「交際相手がいない」と回答しています。
未婚化に関して解決策として「婚外子が認められれば子どもが増える」という見解を見かけますが、そもそもこれは交際相手ありきの話になります。
交際相手がいない状態で、子どもの籍を入れる/入れないという議論は、あまり有効な少子化対策の議論とはなり得ないであろうことが、データからは見えてきます。
非交際率と生涯未婚率の推移は、タイムラグはありますが、ほぼパラレルで推移しています。
この2つのデータから見えてくるのは、「交際相手がいない状態で未婚でいる」男女が急増している、という姿です。街中で目にとまる若い独身男女の大半が、若いにもかかわらず、特定の彼氏/彼女を持たなくなっている。
これが、データが示す今の日本の姿なのです。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200311-00032990-president-soci
3/11(水) 9:15配信
前スレ 2020/03/23(月) 14:51
http://2chb.net/r/newsplus/1584979734/
未婚化の問題は統計的にみて女性よりも男性の方が深刻で、4人に1人が『生涯独身』となっている」という――。
【図表】日本における男女別 生涯未婚(50歳時点 婚歴なし)率の推移
※本稿は、天野馨南子『データで読み解く「生涯独身社会」』(宝島社新書)の一部を再編集したものです。
■未婚化は女性より、男性の方が深刻
講演会でも感じるのですが、高齢の方ほど、男性よりも女性の生涯未婚率(50歳時点で一度も結婚経験がない人の割合)のほうが高い、未婚化は女性の話、という印象を持っている方が多いようです。
「未婚化」といったキーワードを目にすると、漠然と「(男女雇用機会均等法が制定・施行された)1980年代以降、高学歴化した女性が社会進出するようになって、結婚しなくなったからだろう」とイメージする方もいまだに見られます。
世間では未婚化と言えば「女性の未婚化」をイメージづけする傾向が強く、未婚化を題材にしたテレビドラマなどでも、独身中年キャリア女性と既婚の中年キャリア男性、
といった役の組み合わせなど、女性の「おひとりさま」のイメージを強めるかのように描写されていたりするものもあります。
しかし、日本の未婚化は、統計上は女性よりも男性に顕著に起こっている現象なのです。
まずはこのことをデータでしっかりと確認したいと思います。【図表1】からわかるように、1985年の国勢調査までは、男女ともに生涯未婚率が非常に低く、強いて言えば女性の生涯未婚率のほうがやや高い状況が続いていました。
それが1990年の国勢調査になると、男性の生涯未婚率が急上昇を開始し、それ以降は男性の生涯未婚率が女性のそれを大きく上回り続けています。
なぜ「一生独身の男性」が30年前から急増しているのか
写真・図版:プレジデントオンライン
■4人に1人の男性が50歳で婚歴なし
確かに女性の生涯未婚率も2000年から上昇傾向にありますが、男性の上昇カーブには追いついていません。直近の2015年国勢調査では、男性の生涯未婚率は24.2%、女性は14.9%となっています。
表現を変えるならば、「日本の50歳男性の約4人に1人は一度も結婚経験がない」という状況です。
これに対して女性は約7人に1人ですので、両者の生涯未婚率には大きな開きがあることがわかります。2015年時点の50歳人口は男女ともに86万人です。
ですので、この人口に生涯未婚率を掛けて単純計算してみると、女性約13万人に対して、男性は約21万人程度の生涯未婚者が存在することがわかります。
実数でみても、割合でみても、女性に比べて圧倒的に男性の生涯未婚者が多い、というのが日本の現状なのです。
■交際相手がいない34歳までの男性は7割
【図表2】を見てください。
これは18〜34歳の婚歴のない未婚者のうち「交際相手がいない」人の割合(非交際率)の推移を示しています。2000年あたりからその割合が増加し、2005年以降は急激に上昇していることがわかります。
直近の2015年に行なわれた調査結果では、実に未婚の男性の7割、女性の6割が、そもそも「交際相手がいない」と回答しています。
未婚化に関して解決策として「婚外子が認められれば子どもが増える」という見解を見かけますが、そもそもこれは交際相手ありきの話になります。
交際相手がいない状態で、子どもの籍を入れる/入れないという議論は、あまり有効な少子化対策の議論とはなり得ないであろうことが、データからは見えてきます。
非交際率と生涯未婚率の推移は、タイムラグはありますが、ほぼパラレルで推移しています。
この2つのデータから見えてくるのは、「交際相手がいない状態で未婚でいる」男女が急増している、という姿です。街中で目にとまる若い独身男女の大半が、若いにもかかわらず、特定の彼氏/彼女を持たなくなっている。
これが、データが示す今の日本の姿なのです。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200311-00032990-president-soci
3/11(水) 9:15配信
前スレ 2020/03/23(月) 14:51
http://2chb.net/r/newsplus/1584979734/