米ワシントン州で、パトカー数台に追われて高速カーチェイスを展開した男が警察に逮捕された。
ワシントン州警察によると、車の運転席に座っていたのはこの男の飼い犬だった。
男は「飼い犬に運転を教えようとしていた」と語ったという。
男の車は29日、別の2台の車と衝突しながら停止せず、パトカーに追われて州間道路を高速で逃走した。
衝突された車に乗っていた人に大きなけがはなかった。
警察によると、男の車は極めて不規則な走行を続けていたことから、警察への通報が相次いでいたという。
容疑者は無謀運転を続け、パトカーに追われて時速175キロを超すスピードで逃走。
警察が追い詰めようとして車の中をのぞいたところ、ピットブルテリア犬が運転席に座り、容疑者がハンドルを操作しているのを発見した。
男の車はその後、歩行者と自転車のための遊歩道に侵入。
この遊歩道は普段、人通りの多い場所だったといい、「誰もいなかったのは奇跡としか言いようがない」と警察は話している。
警察は最終的に、逃走車をパンクさせるスパイクストリップを使って車を停止させ、男を逮捕した。
男は逮捕される際、「飼い犬に運転を教えようとしていた」と供述したという。
「12年も警官をやっているけれど、こんな言い訳を聞かされたのは初めて」と警官もあきれ顔だった。
男には無謀行為やひき逃げなどの疑いがかけられており、8500ドル(約92万円)の保釈金が設定された。
裁判所には30日に出廷する。
警察によると、犬は「とてもいい子だった」といい、飼い主の逮捕を受けて保護施設に引き取られた。
写真=けん引される容疑者の車。飼い主の男は逮捕される際、「飼い犬に運転を教えようとしていた」と述べた
https://www.cnn.co.jp/usa/35151655.html