※夜の政治スレ
「お上のお墨付きがないと、今がどういう状態なのか、判断できない」「感染が確認された事業者自身がサイトで発表しているのに、行政が発表していないと掲載しない」――。
新型コロナウイルス感染拡大に関するニュースが大量に飛び交うなか、報道機関の働き手からこんな声が続出している。
日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)が実施したアンケートで判明した実態だが、まるで第2次世界大戦の時代を彷彿とさせる“令和の大本営発表”とも呼べる事態ではないか。
大メディアがほとんど報じなかったMICアンケートの内容を伝える。
「あなたが現在の報道現場で感じている『危機』について教えてください」
その問いに対する自由記述での回答からは、さまざまな“危機”が見える。
・国会論戦を放送しなかったり、あるいはやっても短い。官邸記者が政権に都合の悪いニュースを潰したり、番組にクレームをつける。これは日常茶飯事。官邸記者が政権のインナーになっている
・ニュースソースが官邸や政権であること。その結果、番組内容が官邸や政権寄りにしかならない。彼らを批判し正していく姿勢がまったくない。というか、たとえあったとしても幹部が握られているので放送されない
・上から下まで、忖度と自主規制。事なかれ主義。サラリーマンばかりで、ジャーナリストはいない
こうした最中、首相官邸報道室は4月上旬、官邸記者クラブに対し、新型コロナウイルスの感染防止策として、首相会見に出席する記者を1社1人に限るよう要請した。
・コロナとの関連で会見がかなり制限され、入ることさえできなくなったものもある。不都合な質問を受けて、できるだけ答えを出したくないという意図も感じる
「医療崩壊と書くな」と言われて
コロナ問題に関する回答では、見過ごせない記述も並んでいる。
・記者勉強会で政府側から「医療崩壊と書かないでほしい」という要請が行われている。
福島第一原発の事故に関する取材をずっと続けているフリーランス記者の添田孝史氏は、アンケートの回答を見て手厳しく語った。
「きちんと情報を出さないほうがむしろパニックを引き起こすんですね。」
「書くな」と言われたらそれ自体が大ニュース
「コロナのような危機になると、手作りマスク500枚寄付みたいな記事とか、中学生がお小遣いでマスク縫って寄付した話とか、良いお話も載せなきゃという無理矢理感も多いんです。」
情報メディア法に詳しい田島泰彦・元上智大教授は、こう指摘する。
「かつての『大本営発表』と同じような役割をしてしまっている。そこの部分を本気になって変えていくことをしないといけない。
真実を守るため、報道の自由を大事にするということをやっていかないと」
https://toyokeizai.net/articles/-/347070?display=b
「お上のお墨付きがないと、今がどういう状態なのか、判断できない」「感染が確認された事業者自身がサイトで発表しているのに、行政が発表していないと掲載しない」――。
新型コロナウイルス感染拡大に関するニュースが大量に飛び交うなか、報道機関の働き手からこんな声が続出している。
日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)が実施したアンケートで判明した実態だが、まるで第2次世界大戦の時代を彷彿とさせる“令和の大本営発表”とも呼べる事態ではないか。
大メディアがほとんど報じなかったMICアンケートの内容を伝える。
「あなたが現在の報道現場で感じている『危機』について教えてください」
その問いに対する自由記述での回答からは、さまざまな“危機”が見える。
・国会論戦を放送しなかったり、あるいはやっても短い。官邸記者が政権に都合の悪いニュースを潰したり、番組にクレームをつける。これは日常茶飯事。官邸記者が政権のインナーになっている
・ニュースソースが官邸や政権であること。その結果、番組内容が官邸や政権寄りにしかならない。彼らを批判し正していく姿勢がまったくない。というか、たとえあったとしても幹部が握られているので放送されない
・上から下まで、忖度と自主規制。事なかれ主義。サラリーマンばかりで、ジャーナリストはいない
こうした最中、首相官邸報道室は4月上旬、官邸記者クラブに対し、新型コロナウイルスの感染防止策として、首相会見に出席する記者を1社1人に限るよう要請した。
・コロナとの関連で会見がかなり制限され、入ることさえできなくなったものもある。不都合な質問を受けて、できるだけ答えを出したくないという意図も感じる
「医療崩壊と書くな」と言われて
コロナ問題に関する回答では、見過ごせない記述も並んでいる。
・記者勉強会で政府側から「医療崩壊と書かないでほしい」という要請が行われている。
福島第一原発の事故に関する取材をずっと続けているフリーランス記者の添田孝史氏は、アンケートの回答を見て手厳しく語った。
「きちんと情報を出さないほうがむしろパニックを引き起こすんですね。」
「書くな」と言われたらそれ自体が大ニュース
「コロナのような危機になると、手作りマスク500枚寄付みたいな記事とか、中学生がお小遣いでマスク縫って寄付した話とか、良いお話も載せなきゃという無理矢理感も多いんです。」
情報メディア法に詳しい田島泰彦・元上智大教授は、こう指摘する。
「かつての『大本営発表』と同じような役割をしてしまっている。そこの部分を本気になって変えていくことをしないといけない。
真実を守るため、報道の自由を大事にするということをやっていかないと」
https://toyokeizai.net/articles/-/347070?display=b