2020/04/29 20:13毎日新聞
休業中の居酒屋に空き巣 店長「苦しい時に狙われ、怒りしかない」 新型コロナ
現金を盗まれたレジの前で居酒屋「博多三峰」の店長、藤本真也さん=福岡市博多区で2020年4月29日午後2時35分、中里顕撮影
(毎日新聞)
新型コロナウイルスの感染拡大防止に協力するため休業していた福岡市博多区の居酒屋が、店の売上金など約20万円を盗まれる空き巣の被害に遭った。男性店長は毎日新聞の取材に応じ「皆が不安を抱えている中での悪事は許せない。休業中の他店も現金を店内に置かないように注意してほしい」と呼びかけている。
居酒屋はJR博多駅近くにある「博多三峰」。店長の藤本真也さん(30)によると、福岡など7都府県に緊急事態宣言が出された翌日の8日から休業し、23日にレジと金庫から現金が盗まれる被害が判明した。福岡県警博多署が捜査している。
侵入方法は、入り口のガラス戸の鍵周辺だけを割って手を差し入れる「三角割り」と呼ばれる手口とみられる。レジには22日午後11時ごろに開けられた記録が残っていた。本来なら営業している時間だった。
藤本さんは「休業で苦しい時期に狙われ、怒りしかない」と声を落とす。被害を知った常連客からは「大丈夫?」と心配の声が寄せられ心の支えになったというが、絞り出すようにこう訴えた。「これ以上被害を出さないでほしい」
福岡市内では休業となって従業員のいない店を狙った空き巣被害が懸念されており、県警は同市博多区の九州最大の歓楽街・中洲をパトロールするなど警戒を強めている。【中里顕】
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