国連は南米の先住民族の間で新型コロナウイルスの感染が拡大しているとして、現地の政府と協力して対策の強化を図っていると発表しました。
これは6日、記者会見を開いた国連のデュジャリック報道官が明らかにしたものです。
このうち、ブラジルではアマゾン川流域などで暮らす先住民族に感染が広がっていて、これまでに139人が感染し、8人が亡くなったことが公式に確認されたとしています。
このため国連では現地の政府や医療機関などと連携して先住民族の間で発熱やせきなどの症状がないかどうか観察する態勢を強化したり、医療スタッフに感染対策の研修をしたりしているということです。
また、ブラジルと同様に先住民族が数多く暮らすエクアドルでは、飲み水の塩素消毒や医療施設の消毒の徹底のほか、先住民族の言語を用いて感染予防を呼びかけるラジオ放送の支援などを行っているということです。
国連では新型コロナウイルスの感染に対してもっともぜい弱な人々として難民、障害者、高齢者に加え先住民族を挙げていて、各国の政府に対応を呼びかけるとともに、国連の地域事務所や関連機関を通じて支援に乗り出しています。
ソース(2020年5月7日 6時41分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200507/k10012419941000.html