毎日新聞2020年6月13日 14時05分
千葉県市原市で生後10カ月の小西紗花(すずか)ちゃんが亡くなり、母親の理紗容疑者(23)が保護責任者遺棄容疑で逮捕された事件で、同市の小出譲治市長は12日、臨時記者会見を開き「もう一歩踏み込んでいれば救える命だったかもしれず、不適切な対応とのそしりは免れない」と述べ、謝罪した。7月にも市の対応を検証する第三者委員会を設置することも明らかにした。【秋丸生帆、長沼辰哉】
「適切な支援つなぐことができなかった」
市は2019年4月に保健師が母子の暮らすアパートを訪問し、養育の支援を必要とする継続支援の対象としてから約9カ月間、一度も紗花ちゃんの様子を目視し、健康状態を確認できなかった。
紗花ちゃんには姉(5)と兄(3)がいて、2人が通う幼稚園と保育園から同12月に「9月ごろから欠席が増え、紗花ちゃんの姿も見えなくなった」との連絡が寄せられていた。しかし、市は虐待の恐れがあるとは認識はせず、立ち入り調査などの権限がある児童相談所に通告していなかった。
小出市長は市の対応について「長期間、予防接種や健診を受けていないことを把握できる環境にいながら、適切な支援につなぐことができなかったことが不適切だった」と説明。また、母子に関する情報が「関係者間で共有されていたものの、組織として積極的な行動に出ることが出来なかった」と述べた。原因について、職員や組織の「危機意識の欠如」と繰り返し「猛省したい」と話した。
第三者委員会は保健医療、法律などの専門家など10人以内で構成する。7月中に設置し、3カ月以内に報告をまとめることを目指すという。
姉の通う幼稚園に情報提供 一転して「あった」
市原市は12日の記者会見で、紗花ちゃんの亡くなる約1カ月前の2019年12月18日、姉(5)の通う幼稚園から、長期間にわたって紗花ちゃんの姿が見えないとの連絡を受けていたことを明らかにした。
市は10日に行われた会見で、兄(3)が通う保育園から情報提供があったことは説明していたが、幼稚園から紗花ちゃんに関する情報は「なかった」としていた。市は訂正した理由を、記者からの質問を誤解し回答していたと釈明した。小出譲治市長は12日の会見で「隠蔽というつもりは一切なかった。一度説明したことを訂正するという対応は不適切で、市への不信感を抱かせる結果となり、深くお詫びする」と陳謝した。
ソース https://mainichi.jp/articles/20200613/k00/00m/040/105000c
千葉県市原市で生後10カ月の小西紗花(すずか)ちゃんが亡くなり、母親の理紗容疑者(23)が保護責任者遺棄容疑で逮捕された事件で、同市の小出譲治市長は12日、臨時記者会見を開き「もう一歩踏み込んでいれば救える命だったかもしれず、不適切な対応とのそしりは免れない」と述べ、謝罪した。7月にも市の対応を検証する第三者委員会を設置することも明らかにした。【秋丸生帆、長沼辰哉】
「適切な支援つなぐことができなかった」
市は2019年4月に保健師が母子の暮らすアパートを訪問し、養育の支援を必要とする継続支援の対象としてから約9カ月間、一度も紗花ちゃんの様子を目視し、健康状態を確認できなかった。
紗花ちゃんには姉(5)と兄(3)がいて、2人が通う幼稚園と保育園から同12月に「9月ごろから欠席が増え、紗花ちゃんの姿も見えなくなった」との連絡が寄せられていた。しかし、市は虐待の恐れがあるとは認識はせず、立ち入り調査などの権限がある児童相談所に通告していなかった。
小出市長は市の対応について「長期間、予防接種や健診を受けていないことを把握できる環境にいながら、適切な支援につなぐことができなかったことが不適切だった」と説明。また、母子に関する情報が「関係者間で共有されていたものの、組織として積極的な行動に出ることが出来なかった」と述べた。原因について、職員や組織の「危機意識の欠如」と繰り返し「猛省したい」と話した。
第三者委員会は保健医療、法律などの専門家など10人以内で構成する。7月中に設置し、3カ月以内に報告をまとめることを目指すという。
姉の通う幼稚園に情報提供 一転して「あった」
市原市は12日の記者会見で、紗花ちゃんの亡くなる約1カ月前の2019年12月18日、姉(5)の通う幼稚園から、長期間にわたって紗花ちゃんの姿が見えないとの連絡を受けていたことを明らかにした。
市は10日に行われた会見で、兄(3)が通う保育園から情報提供があったことは説明していたが、幼稚園から紗花ちゃんに関する情報は「なかった」としていた。市は訂正した理由を、記者からの質問を誤解し回答していたと釈明した。小出譲治市長は12日の会見で「隠蔽というつもりは一切なかった。一度説明したことを訂正するという対応は不適切で、市への不信感を抱かせる結果となり、深くお詫びする」と陳謝した。
ソース https://mainichi.jp/articles/20200613/k00/00m/040/105000c