2020年6月19日 14:41 発信地:ラパス/ボリビア [ ボリビア 中南米 ]
【6月19日 AFP】ボリビアのテレビ番組が18日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者の最期の瞬間と必死で治療に当たった医師らの様子を生放送し、物議を醸している。
生放送を行ったテレビ番組「No Lies(うそはない)」は、サンタクルス(Santa Cruz)のテレビ局PATが毎晩放映しているもので、市内の病院で医師が蘇生を試みたものの患者が死亡した様子を30分以上にわたり映し出した。
同番組はこれについて、これまで医療サービスをおざなりにしてきた当局に衝撃を与え行動を起こさせるために、COVID-19の患者の死を放映することを決めたと説明している。
ボリビアの新型コロナの感染者数は2万1000人、死者数は679人に上っている。そのうち感染者数の約6割、死者数の約半数をサンタクルスが占めている。
ナディア・クルス(Nadia Cruz)行政監察官は番組について、心肺蘇生を施す様子や結局は不幸にも患者が亡くなってしまった様子を「何度も病的に」見せたとし、「扇情的」だったと非難。「明らかに法秩序に抵触する」「集団恐怖のようなものを創り出した」と指摘した。
インターネット上でも、著名ジャーナリストら多くの人から批判の声が上がっている。
サンタクルスの地元紙エル・デベール(El Deber)の記者マリア・トリゴ(Maria Trigo)氏はツイッター(Twitter)に、「遺族や亡くなった人に対する敬意が全くもって欠けている。このウイルスによってわれわれは、共感力など多くのものを失った」と投稿した。
一方、コチャバンバ(Cochabamba)の日刊紙ロス・ティエンポス(Los Tiempos)の記者ファビオラ・チャンビ(Fabiola Chambi)氏は、死を生放送することは「敬意と思いやりに欠けている」と述べている。(c)AFP
https://www.afpbb.com/articles/-/3289229
【6月19日 AFP】ボリビアのテレビ番組が18日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者の最期の瞬間と必死で治療に当たった医師らの様子を生放送し、物議を醸している。
生放送を行ったテレビ番組「No Lies(うそはない)」は、サンタクルス(Santa Cruz)のテレビ局PATが毎晩放映しているもので、市内の病院で医師が蘇生を試みたものの患者が死亡した様子を30分以上にわたり映し出した。
同番組はこれについて、これまで医療サービスをおざなりにしてきた当局に衝撃を与え行動を起こさせるために、COVID-19の患者の死を放映することを決めたと説明している。
ボリビアの新型コロナの感染者数は2万1000人、死者数は679人に上っている。そのうち感染者数の約6割、死者数の約半数をサンタクルスが占めている。
ナディア・クルス(Nadia Cruz)行政監察官は番組について、心肺蘇生を施す様子や結局は不幸にも患者が亡くなってしまった様子を「何度も病的に」見せたとし、「扇情的」だったと非難。「明らかに法秩序に抵触する」「集団恐怖のようなものを創り出した」と指摘した。
インターネット上でも、著名ジャーナリストら多くの人から批判の声が上がっている。
サンタクルスの地元紙エル・デベール(El Deber)の記者マリア・トリゴ(Maria Trigo)氏はツイッター(Twitter)に、「遺族や亡くなった人に対する敬意が全くもって欠けている。このウイルスによってわれわれは、共感力など多くのものを失った」と投稿した。
一方、コチャバンバ(Cochabamba)の日刊紙ロス・ティエンポス(Los Tiempos)の記者ファビオラ・チャンビ(Fabiola Chambi)氏は、死を生放送することは「敬意と思いやりに欠けている」と述べている。(c)AFP
https://www.afpbb.com/articles/-/3289229