ベラルーシのルカシェンコ大統領は28日、新型コロナウイルスに感染したことを明らかにした。
症状はなく、すでに回復したと強調した。
8月9日の大統領選で6選を目指すルカシェンコ氏は新型コロナを軽視するような言動を繰り返し、
積極的な対策を取らずに国内で懸念を広げていた。
大統領府によると、ルカシェンコ氏は28日、ミンスクで内務省所属の軍部隊を訪問し「あなたたちは新型コロナを克服した人間を目にしている」と述べた。
「人口の97%が無症状の感染者だ」と持論を展開し、体調に問題はないと主張した。
独裁的な体制を敷くルカシェンコ氏は新型コロナは「ウオッカを飲めば消毒できる」などと公言し、
感染対策よりも国内の安定のアピールを優先してきた。
28日時点で当局発表の感染者は約6万7千人、死者は543人。
実際の感染者数は発表を上回るとの見方が強く、ずさんな対応に国民から反発があがっていた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62026490Z20C20A7EAF000/