メロンとスイカを同梱すると、スイカが爆発する――
あるユーザーのつぶやきをきっかけに、こんな噂がツイッターで話題になっている。
話題となったツイートによると、事の発端は宅配業者の営業所に「メロンとスイカを同梱しないでほしい」という旨の掲示がしてあったこと。メロンから発生するエチレンガスによってスイカが爆発するためだと説明されていたという。
農産物の成熟・老化を促進するエチレンガスがメロンから多く発生することは知られているが、まさか同梱したスイカの爆発に至るとは、本当なのだろうか。ツイッターでは、
「同梱させて爆発させた奴がいたのか......」
「勝手に仲間みたく思っていたのに、敵でしたか...」
「運送のせいでスイカが割れたと疑われたんですかね」
といった声があがっている。
「経験や様々な情報をもとに案内」
話題となったツイートによれば、掲示がされていたのはヤマト運輸の営業所。Jタウンネットは7月31日、ヤマトホールディングスの広報担当者に確認した。
担当者によれば、話題になった掲示は少なくとも1つの営業所に掲示されていた。営業所のスタッフが独自に作ったもので、内容に関しては「爆発」ではなく「破裂」という表現だったという。
掲示で注意を促したということは、また実際にそのような出来事が複数あったのだろうか...。Jタウンネットは詳しい話を聞こうとしたが、担当者は、
「(掲示は)当社の特定の営業所が、経験や様々な情報をもとに、独自の工夫としてお客様にご案内しているものです」
と説明するのみだった。
メロンから発生するエチレンガスで同梱のスイカが爆発することは、本当にあり得るのだろうか。Jタウンネットはスイカやメロンの品種改良などを行う萩原農場(奈良県・田原本町)の技術開発部に聞いてみた。
技術開発部の担当者によれば、エチレンガスはメロン、トマト、バナナ、キウイといったエチレン感受性の高い野菜や果物に効果を示す。スイカに関しても感受性は高いと思われる、としている。
そして、これらの野菜・果物は、エチレンガスの影響を受け過ぎると、熟しすぎたり変色したりすることがあるという。
では、メロンと同梱すると、スイカが破裂する可能性はあるのか。担当者に聞いてみると、
「メロンとスイカを完全密閉した容器(空気を通さない材質)に同梱し、20〜30度(の温度で)、長時間(7日以上)置くともしかしたら爆発するかもしれませんが、通常の段ボール箱に同梱するぐらいなら、爆発することはないと思います。ただし、スイカの食感が低下することはあります」
7日以上というのはあくまで目安だが、担当者は「通常の運送であれば(スイカの)爆発はまずないと思う」としている。
冷蔵庫で保存するときは?
破裂の可能性は低いようだが、スイカの食感に影響が出ることがあるのはたしか。メロンと一緒に梱包しないに越したことはないが、担当者はもし同じ箱に入れる際は、「梱包する箱に空気穴や開口部があれば、エチレンが充満せず、食感が低下するのを防げるかと思います」と対策を述べた。
メロンから出るエチレンガスの影響で起こるスイカの食感の低下に関しては、農林水産省の公式サイトに掲載されているウェブマガジン「aff(アフ)」2010年7月号の特集でも触れている。
そこでは冷蔵庫で保存する際の豆知識として、
「メロンから発生するエチレンガスのせいでスイカの熟成が早まり、せっかくのシャリシャリした果肉が柔らかくなってしまう可能性があります。一緒に保存するときはメロンをポリ袋やラップで包んでスイカに影響のないようにしましょう」
と説明している。
8/9(日) 8:00配信
https://article.yahoo.co.jp/detail/c52524bfb3cdb094d3a5188118e43178097e0671
あるユーザーのつぶやきをきっかけに、こんな噂がツイッターで話題になっている。
話題となったツイートによると、事の発端は宅配業者の営業所に「メロンとスイカを同梱しないでほしい」という旨の掲示がしてあったこと。メロンから発生するエチレンガスによってスイカが爆発するためだと説明されていたという。
農産物の成熟・老化を促進するエチレンガスがメロンから多く発生することは知られているが、まさか同梱したスイカの爆発に至るとは、本当なのだろうか。ツイッターでは、
「同梱させて爆発させた奴がいたのか......」
「勝手に仲間みたく思っていたのに、敵でしたか...」
「運送のせいでスイカが割れたと疑われたんですかね」
といった声があがっている。
「経験や様々な情報をもとに案内」
話題となったツイートによれば、掲示がされていたのはヤマト運輸の営業所。Jタウンネットは7月31日、ヤマトホールディングスの広報担当者に確認した。
担当者によれば、話題になった掲示は少なくとも1つの営業所に掲示されていた。営業所のスタッフが独自に作ったもので、内容に関しては「爆発」ではなく「破裂」という表現だったという。
掲示で注意を促したということは、また実際にそのような出来事が複数あったのだろうか...。Jタウンネットは詳しい話を聞こうとしたが、担当者は、
「(掲示は)当社の特定の営業所が、経験や様々な情報をもとに、独自の工夫としてお客様にご案内しているものです」
と説明するのみだった。
メロンから発生するエチレンガスで同梱のスイカが爆発することは、本当にあり得るのだろうか。Jタウンネットはスイカやメロンの品種改良などを行う萩原農場(奈良県・田原本町)の技術開発部に聞いてみた。
技術開発部の担当者によれば、エチレンガスはメロン、トマト、バナナ、キウイといったエチレン感受性の高い野菜や果物に効果を示す。スイカに関しても感受性は高いと思われる、としている。
そして、これらの野菜・果物は、エチレンガスの影響を受け過ぎると、熟しすぎたり変色したりすることがあるという。
では、メロンと同梱すると、スイカが破裂する可能性はあるのか。担当者に聞いてみると、
「メロンとスイカを完全密閉した容器(空気を通さない材質)に同梱し、20〜30度(の温度で)、長時間(7日以上)置くともしかしたら爆発するかもしれませんが、通常の段ボール箱に同梱するぐらいなら、爆発することはないと思います。ただし、スイカの食感が低下することはあります」
7日以上というのはあくまで目安だが、担当者は「通常の運送であれば(スイカの)爆発はまずないと思う」としている。
冷蔵庫で保存するときは?
破裂の可能性は低いようだが、スイカの食感に影響が出ることがあるのはたしか。メロンと一緒に梱包しないに越したことはないが、担当者はもし同じ箱に入れる際は、「梱包する箱に空気穴や開口部があれば、エチレンが充満せず、食感が低下するのを防げるかと思います」と対策を述べた。
メロンから出るエチレンガスの影響で起こるスイカの食感の低下に関しては、農林水産省の公式サイトに掲載されているウェブマガジン「aff(アフ)」2010年7月号の特集でも触れている。
そこでは冷蔵庫で保存する際の豆知識として、
「メロンから発生するエチレンガスのせいでスイカの熟成が早まり、せっかくのシャリシャリした果肉が柔らかくなってしまう可能性があります。一緒に保存するときはメロンをポリ袋やラップで包んでスイカに影響のないようにしましょう」
と説明している。
8/9(日) 8:00配信
https://article.yahoo.co.jp/detail/c52524bfb3cdb094d3a5188118e43178097e0671