新型コロナウイルス対策でよく使われるアルコール消毒液を、ストーブなどの暖房器具の近くで噴霧すると引火するおそれがあるとして、NITE=製品評価技術基盤機構が実験動画を公開して注意を呼びかけています。
NITEによりますと、ストーブやファンヒーターなど暖房器具による火災は、ことし3月までの10年間で1361件起きていて、およそ200人が亡くなっているということです。
特にことしは新型コロナウイルス対策でアルコール消毒液を使う機会が多く、使い方を誤ると暖房器具から引火するおそれもあることから、NITEが実験動画を公開しました。
実験動画では、石油ストーブのすぐ前で手にアルコール消毒液を噴霧したところ、ストーブの火が移り、一瞬、大きな炎が上がりました。
NITEによりますと、これまでのところアルコール消毒液による火災などの報告はないということですが、暖房器具の近くに燃えやすいものを置かないことなど従来からの注意点に加えて、ことしはアルコール消毒液にも注意するよう呼びかけています。
NITE製品安全広報課の柿原敬子課長は「暖房器具の火災は1月をピークに冬場に増える。ことしはアルコール消毒液を使う機会が多いと思うが、海外ではアルコールに引火してやけどを負った事例もあるため注意してほしい」と話していました。
2020年11月26日 14時07分
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