長野市のJR長野駅の近くに、「くねくね」や「かくかく」の白い線で整備された不思議な道路があります。一体、何なのでしょうか?
JR長野駅東口近くの住宅街。11月末、突如、道路に謎の白線が。
まっすぐな道路なのに「くねくね」…「かくかく」のものも。
(記者リポート)
「一本道を入ると、こちら、直線道路上に白線が波を描くようにひかれています」
住民は…:
「えって思いますよね、最初は」
「なんだこれと思った」
一体、この「くねくね白線」何なのでしょうか?
実は、長野駅東口周辺には、同じような道路が4ヵ所あります。共通点は、幹線道路に接する脇道です。
車で運転してみると…。
(記者リポート)
「カーブが連続して走りにくいですね」
白線をひいた理由を、市の担当者に聞いてみました。
長野市駅周辺整備課・北原勝係長
「幹線道路から走ってくる車が、前の信号を見て赤だった時に、左によけて抜け道として使ってしまう。それで事故を起こす」
理由の一つは、抜け道としての通行を減らすこと。もう一つは、車のスピードを抑えることです。
長野市駅周辺整備課・北原勝係長:
「カーブを描くことによって、右左とハンドル操作が必要なる。そうするとスピードが落ちる形になりますので、スピードが落ちることは安全性が向上するということになる」
長野市は、静岡市などの事例を参考に今年10月、検証実験を実施。
生活道路の安全を確保するために、くねくねした白線の「スラローム型の道路」を導入することにしました。
先月24日から26日の間に、もともとまっすぐだった線を「くねくね」に変更したのです。
実際に、通行する車を見てみると…。
走行した人:
「初めてで、舗装の走行に沿って走らなきゃいけないというところでは、走りにくいなって思いました」
ただ、ほとんどの人が、まっすぐ通過していました。
住民は:
「どうやってここの線に沿って通ったらいいのか、まっすぐ行ったらいいのかわからない」
まだ、住民や利用者は戸惑っているようです。
長野市は、視覚的にもわかりやすくするために、先月30日から赤や緑のカラー塗装をはじめました。
長野市駅周辺整備課・北原勝係長:
「歩道のところに緑の着色をして安全なスペースを確保する。入ってくるところに赤い着色をして視覚的、心理的にこの道路に流入しにくい効果を発揮し、抜け道を減少させるということを狙ってる」
市は、同じ効果を期待して、「かくかく白線」「クランク型の道路」を今後、市内12ヵ所に整備する予定です。
https://www.fnn.jp/articles/-/114645
2020年12月2日 水曜 午後7:10 長野放送