新型コロナウイルス感染者が世界最多の2000万人を超えた米国で、ワクチンの普及が想定通りに進んでいない。
政府は昨年内に2000万人へ接種することを目指したが、実際は280万人と7分の1程度にとどまる。
優先度が高い高齢者への配布遅れも目立ち、状況悪化に懸念が強まっている。
「連邦政府はワクチンを配布した。あとは各州の運営次第だ。動いてくれ」。トランプ大統領は昨年末、ツイッターで焦りをあらわにした。
米国は先月14日にワクチン接種を開始。今年6月までに希望する全国民に接種する構想を描くが、
「現在のペースでは、大流行を制御するのに10年はかかる」(NBCテレビ)と言われるほど停滞している。
遅れの一因は現場の人手不足とみられる。ロイター通信によると、これまでファイザー製とモデルナ製の計1400万回分が出荷されたが、
連邦政府からの補助金が足りず、接種するスタッフの雇用が進んでいないという。
高齢者施設の入所者向けには220万回分が配られたが、17万回分しか接種を終えていない。
先月中旬に北東部を襲った寒波やクリスマス休暇による配送の遅れなども追い打ちをかけた。
南部フロリダ州の人口70万人余りの郡は65歳以上の住民に無料で接種する計画を立てたが、
7つの会場で用意できたワクチンはそれぞれ300回分のみ。夜明け前から高齢者らの8時間待ちの行列ができるなど混乱も目立っている。
米国では、これまで世界最多の34万人以上がコロナで死亡。年末年始の休暇が明けた今月は、さらなる感染拡大が懸念される。
複数の米メディアによると、ファウチ国立アレルギー感染症研究所長は、
すでに初回の接種を受けた人の2回目分を放出し、初回接種を加速することも検討しているという。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/77862
【イギリス政府】 ワクチン接種2回目「最大で3カ月後」に変更・・感染の急拡大を受けてまずは1回、より多くの人に打つことを優先する方針
http://2chb.net/r/newsplus/1609598171/