https://jp.reuters.com/article/usa-trump-republicans-idJPKBN2A206S
かつてジョージ・W・ブッシュ政権を支えた多数の共和党員の間で、党を離れる動きが広がっている。
トランプ前大統領が選挙の不正を主張し、支持者が議会議事堂に乱入した後も、現職議員がトランプ氏排除に動かないことに幻滅しているためだ。
ロイターの取材で明らかになった。
これらの幹部は、トランプ氏の敗北で党指導部が前大統領と決別し、11月の大統領選を巡る根拠のない主張を批判することに期待していた。
しかし、共和党議員の大半がトランプ氏にこだわる様子を見て、もはやかつて自身が支えた党を理解できないと感じている。
党員をやめたり、再登録しなかったり、無党派になる者もいるという。
ブッシュ政権で財務次官を務めたジミー・グルレ氏は「わたしの知っていた共和党はもう存在しない。あれはトランプのカルトだ」と一蹴した。
ブッシュ政権下のホワイトハウスで6年間働いたクリストファー・パーセル氏は、当時高官だった60─70人が党を離れることを決めたり関係を断っていると指摘。
「その数は日々増えている」と述べた。
このように共和党を離れる動きは、トランプ氏とそのレガシーを巡る党内対立が分裂を招いていることの象徴とみられている。
共和党議員の半数以上は、議事堂乱入直後の採決で大統領選挙結果の承認に反対した。
上院議員の大半はトランプ氏の弾劾を支持しないとみられている。
かつての共和党幹部にとっては、党指導部がトランプ氏の否定に消極的なことが最後の一撃になった。
ブッシュ政権で財務省幹部だったロザリオ・マリン氏は
「トランプの党であり続けるなら、われわれの多くは戻らない。上院が彼を有罪にし、自分たちからトランプというがんを取り除かない限り、共和党指導部を支持できない」と述べた。