PCR検査をすり抜ける“ステルス変異株”に警戒 専門家「全く検出できないことになりかねない」
iZA2021.3.26 20:00
https://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/210326/lif21032620000019-n1.html
成田空港の帰国・入国者へのPCR検査の様子(共同)
フランスで新型コロナウイルスの新たな変異株が確認された。鼻から検体を採取するPCR検査をすり抜けるというたちの悪さだ。この変異株が広がった場合、ステルス戦闘機のように検知されないままウイルスが蔓延(まんえん)する恐れもある。日本も第4波阻止へ変異株の水際阻止を急ぐが、国内に流入すると厄介なことになる。
◇
フランスの保健当局によると、西部ブルターニュ地方ラニオンの総合病院で感染が確認された79人のうち、死亡した8人から新たな変異株が確認された。うち7人は、鼻の奥から検体を採取したPCR検査では陰性で、抗体検査や「呼吸器のより深部から検体を採取したPCR検査」で感染が分かったという。
遺伝子配列で新たな変異株と確認され、当局は詳しく調査する対象に指定。重症化や感染力が強いとの結論は得られていないが、知らぬ間に感染が広がる恐れがある。
フランスでは英国由来などの変異株が猛威をふるい、感染第3波が襲来、パリなどで4週間のロックダウン(都市封鎖)に突入した。さらに発見された「ブルターニュ変異株」が新たな脅威となるのか。
長崎大大学院の森内浩幸教授(小児科学・ウイルス学)は、「新型コロナウイルスの遺伝子配列のうち、PCR検査に関わる部分の変異はいつかは起こるだろうと想定されてきた」と語る。
PCR検査ではウイルスに特異的な遺伝子配列の特定部分を取り上げて検査の標的とするが、「その遺伝子配列に変異が多く起こるか、1カ所でも特に重要な部分の変異なら、全く検出できないことになりかねない」と森内氏。
「変異は一定の確率で起きるため、感染者数の分母が増えれば変異も増える。水際対策も重要だが、どこでも今回のような検査をすり抜ける変異は起こる可能性に留意すべきだ」と強調した。
田村憲久厚生労働相は、現在は変異株の流行国から入国した人に要請している検査や待機の対応を、全ての国からの入国者に広げ、水際対策を強化する考えを示した。変異株流行国からの入国者が待機期間中に宿泊施設などから出て行方不明になった場合は「民間の警備会社と契約して対応することも考えている」とも述べた。
いったん入ってしまった後は食い止めるのは難しい。引き続き最大限の警戒が必要だ。
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空港でパンツ下ろせ!中国が採用「肛門PCR」2つのメリット
日刊ゲンダイ2021/03/06 12:45
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/286061/2
中国では入国の際に肛門でPCR検査をする――。このニュースを聞けば誰もが驚くだろう。
中国では1月から「精度が高い」との理由で、肛門に綿棒を5センチ挿入して検体を採取するPCR検査を開始。外国人にも空港で実施している。日本人も対象だ。
(略)
通常、PCR検査は鼻や喉から綿棒を入れて粘膜のウイルスの有無を判定するが、肛門検査にはどんなメリットがあるのか。ハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)に聞いた。
「2つの利点が考えられます。喉などのPCR検査は敏感度が70%程度。陽性者10人のうち3人を『陰性』と判定してしまいます。いわゆる『偽陰性』です。これに対し、肛門に残った便を調べれば敏感度はかなり高まります。もうひとつは喉のウイルスは1週間で消えることが多く、陰性と判定されますが、便の中には長期にとどまる。喉では発見できないウイルスが、便から検出されることになり、こうした人を隔離すれば、排便後の水流でウイルスが飛散するのを防ぐこともできます。通常、インフルエンザなどでは肛門検査はしないから、特殊なケースと言えます」
前出の韓国人の証言によると、肛門検査に外国人は抵抗感を覚えたが、中国人は「特に反応がなかった」という。
(略)
関連
【新型コロナ】PCR検査をすり抜ける新たな変異株をフランスで発見
http://2chb.net/r/newsplus/1615944265/
iZA2021.3.26 20:00
https://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/210326/lif21032620000019-n1.html
成田空港の帰国・入国者へのPCR検査の様子(共同)
フランスで新型コロナウイルスの新たな変異株が確認された。鼻から検体を採取するPCR検査をすり抜けるというたちの悪さだ。この変異株が広がった場合、ステルス戦闘機のように検知されないままウイルスが蔓延(まんえん)する恐れもある。日本も第4波阻止へ変異株の水際阻止を急ぐが、国内に流入すると厄介なことになる。
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フランスの保健当局によると、西部ブルターニュ地方ラニオンの総合病院で感染が確認された79人のうち、死亡した8人から新たな変異株が確認された。うち7人は、鼻の奥から検体を採取したPCR検査では陰性で、抗体検査や「呼吸器のより深部から検体を採取したPCR検査」で感染が分かったという。
遺伝子配列で新たな変異株と確認され、当局は詳しく調査する対象に指定。重症化や感染力が強いとの結論は得られていないが、知らぬ間に感染が広がる恐れがある。
フランスでは英国由来などの変異株が猛威をふるい、感染第3波が襲来、パリなどで4週間のロックダウン(都市封鎖)に突入した。さらに発見された「ブルターニュ変異株」が新たな脅威となるのか。
長崎大大学院の森内浩幸教授(小児科学・ウイルス学)は、「新型コロナウイルスの遺伝子配列のうち、PCR検査に関わる部分の変異はいつかは起こるだろうと想定されてきた」と語る。
PCR検査ではウイルスに特異的な遺伝子配列の特定部分を取り上げて検査の標的とするが、「その遺伝子配列に変異が多く起こるか、1カ所でも特に重要な部分の変異なら、全く検出できないことになりかねない」と森内氏。
「変異は一定の確率で起きるため、感染者数の分母が増えれば変異も増える。水際対策も重要だが、どこでも今回のような検査をすり抜ける変異は起こる可能性に留意すべきだ」と強調した。
田村憲久厚生労働相は、現在は変異株の流行国から入国した人に要請している検査や待機の対応を、全ての国からの入国者に広げ、水際対策を強化する考えを示した。変異株流行国からの入国者が待機期間中に宿泊施設などから出て行方不明になった場合は「民間の警備会社と契約して対応することも考えている」とも述べた。
いったん入ってしまった後は食い止めるのは難しい。引き続き最大限の警戒が必要だ。
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空港でパンツ下ろせ!中国が採用「肛門PCR」2つのメリット
日刊ゲンダイ2021/03/06 12:45
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/286061/2
中国では入国の際に肛門でPCR検査をする――。このニュースを聞けば誰もが驚くだろう。
中国では1月から「精度が高い」との理由で、肛門に綿棒を5センチ挿入して検体を採取するPCR検査を開始。外国人にも空港で実施している。日本人も対象だ。
(略)
通常、PCR検査は鼻や喉から綿棒を入れて粘膜のウイルスの有無を判定するが、肛門検査にはどんなメリットがあるのか。ハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)に聞いた。
「2つの利点が考えられます。喉などのPCR検査は敏感度が70%程度。陽性者10人のうち3人を『陰性』と判定してしまいます。いわゆる『偽陰性』です。これに対し、肛門に残った便を調べれば敏感度はかなり高まります。もうひとつは喉のウイルスは1週間で消えることが多く、陰性と判定されますが、便の中には長期にとどまる。喉では発見できないウイルスが、便から検出されることになり、こうした人を隔離すれば、排便後の水流でウイルスが飛散するのを防ぐこともできます。通常、インフルエンザなどでは肛門検査はしないから、特殊なケースと言えます」
前出の韓国人の証言によると、肛門検査に外国人は抵抗感を覚えたが、中国人は「特に反応がなかった」という。
(略)
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http://2chb.net/r/newsplus/1615944265/