マスクは不織布を 鹿児島大・西教授
新型コロナウイルスの変異株が鹿児島県内で拡大し、重症化リスクが高いのは、高齢者や基礎疾患のある人だけとは言い切れなくなっている。
県内で広がる英国株より感染力が高いとされるインド株の感染者も初確認された。
多数がワクチン接種を受け、集団免疫を獲得するには時間がかかるとみられる中、
どんな対策が必要なのか。感染症に詳しい鹿児島大学大学院の西順一郎教授(61)=微生物学=に聞いた。
変異株でも、手洗いや換気といった基本的な予防策は変わらない。
マスク着用については、「布マスクは大きな飛沫(ひまつ)が飛ぶのを防ぐ効果はあるが、ウイルスを含む細かい飛沫はほとんど透過させる。
できるだけ不織布マスクを着けて」と呼び掛ける。花粉症予防が目的のウレタンマスクも飛沫を通すため、コロナ対策には向いていない。
裏表や隙間がないことを確認し、必ず鼻まで覆う。
「互いに不織布マスクを着けていても、近距離で話すと感染し得ることを示す国内の実験もある」とし、「マスクを過信しないことも大切」と強調する。
これまでは密閉、密集、密接の「3密」の回避が求められてきた。「変異株の感染力は想像より強く、屋外でのサークル活動で感染したケースもある。
『密』がどれか一つだけの環境でも注意してほしい」と求める。
西教授が特に懸念するのは、混雑する公共交通機関やエレベーターといった狭い空間。
飛沫を直接浴びなくても、マスクの隙間から大量のウイルスを含んだ空気を一定の時間吸えば、感染する可能性はあるという。
「換気が悪いと、空気中のウイルスは1時間たっても半分にしか減らず、3時間後も5分の1は残っている。
人がいた可能性がある密閉空間に入るときは、マスクを着けておいた方が安全だろう」
https://373news.com/_news/?storyid=137673#:~:text=%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3